サービス解約をしやすくする意味合いを、カスタマーサクセスの本質から考えてみる
今回はカスタマーサクセスです。
サービス解約の意味合いを、カスタマーサクセスの観点で掘り下げています。
この記事でわかること
サービス解約をしやすくする意味合い (サービス提供者にとって)
1. 再会員獲得の可能性を少しでも上げられる
2. 本当の離脱率の可視化と適切な施策実行
3. ユーザー維持コストの減少
離脱におけるカスタマーサクセス
サービス解約をしやすくする意味合い (3つ)
今回考えるのは、「サービス解約をしたいユーザーにはどんな対応が望ましいのか?」 です。この問いをカスタマーサクセスの観点から掘り下げています。
サービス解約にも良いユーザー体験を提供すべきで、解約をしやすくすることには、サービス提供者側にとっては次の3つの意味があります。
サービス解約をしやすくする意味合い (サービス提供者にとって)
・再会員獲得の可能性を少しでも上げられる
・本当の離脱率の可視化と適切な施策実行
・ユーザー維持コストの減少
では順番にご説明しますね。
[意味 1] 再会員獲得の可能性を少しでも上げられる
短期的にはユーザーの解約は損失です。特に課金ユーザーの場合は売上に直結します。
ただし中長期で見れば、解約体験で少しでも良い印象が残れば、再び会員登録の意向が生まれた時に戻ってくる可能性が多少なりとも高まることが期待できます。とはいえ、一度離脱してしまったユーザーの再獲得は簡単ではありませんが。
[意味 2] 本当の離脱率の可視化と適切な施策実行
本来はユーザーは解約したいにもかかわらず、面倒であるがゆえに休眠状態になっていると実態よりも離脱率の数字は低くなります。
離脱率が過小評価され、数字からの現状把握を見誤ることにつながってしまいます。
本当はもっと離脱率が高いので早急に 「バケツの水漏れ」 を防がないといけないのに、打ち手を行えないわけです。サービス改善の機会を失ってしまいます。
[意味 3] ユーザー維持コストの減少
本来は離脱するはずが会員で止まっていると、その分だけユーザーの維持コストが増加します (ユーザー維持コストがかからない場合は良いかもしれませんが) 。
そもそもを考えると、離脱ユーザーとは本来は顧客獲得をしてはいけないユーザーだったと見ることもできます。そのユーザーを解約ハードルを意図的に高くして囲い込んでしまうことにより、ユーザー維持コストが余分にかかってしまいます。例えば、休眠ユーザーの活性化施策です。
解約体験の向上をしておき離脱ユーザーが発生すれば、このようなユーザー維持コストの減少が見込めます。
* * *
離脱でのカスタマーサクセスの本質
最後にあらためて離脱とカスタマーサクセスの本質を考えてみます。
カスタマーサクセスとは 「顧客の成功」 です。解約意向があるユーザーにとっての成功とは 「サービス解約を簡単に済ませること」 です。
サービスとしてカスタマーサクセスの実現を目指すなら、やめたいと思うユーザーの成功も支援することが本来です。解約のユーザー体験 (UX) も磨き込み、ユーザーにはいつでも解約できるようにしておくのもカスタマーサクセスです。
まとめ
今回はカスタマーサクセスについて、解約のユーザー体験向上について掘り下げました。
最後にまとめです。
サービス解約をしやすくする意味合い (サービス提供者にとって)
・解約体験が良ければ、再会員獲得の可能性を少しでも上げられる
・本当の離脱率の可視化と適切な施策実行 (本当はもっと離脱率が高いので対策が必要なのに打ち手を行えない。サービス改善の機会を失う)
・ユーザー維持コストの減少 (休眠ユーザーの活性化施策に余分な投入リソースが発生してしまう)
離脱でのカスタマーサクセスの本質
・カスタマーサクセスとは 「顧客の成功」 。解約意向があるユーザーにとっての成功とは 「サービス解約を簡単に済ませること」
・サービスとしてカスタマーサクセスの実現を目指すなら、やめたいと思うユーザーの成功も支援することが本来
・解約 UX も磨き込み、ユーザーにはいつでも解約できるようにしておくのもカスタマーサクセス
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