牛乳配達の進化に見る、生き残り続けるために必要なパーパスの再定義
今回のテーマは、お客さんへの提供価値です。
かつての牛乳配達の価値
日経新聞に牛乳配達の記事があり、興味深く読みました。
かつては、手軽に栄養がとれる牛乳を毎朝届けてくれることに価値がありました。
しかしスーパーやコンビニが普及し、牛乳がどこでもいつでも買えるようになり、牛乳配達の契約数は減少していきました。打開策として、牛乳配達でしか買えない商品が投入されました。
見守りや健康サポートまで
現在は、牛乳配達はさらに多様な価値を提供しています。
同じ記事からの引用です。
高齢者の健康サポートにより積極的に関わるようになっています。
牛乳配達が生き残れている理由
ここまで見てきた牛乳配達の過去から現在を俯瞰すると、牛乳配達というビジネスが生き残れている理由が見えてきます。
時代が変わり、牛乳配達の利用者への提供価値も変化してきました。最初は牛乳を毎朝自宅まで届けることに価値がありました。しかしスーパーやコンビニの普及で牛乳がどこでも買える商品になり、スーパーやコンビニとの差異化 (牛乳配達ならではの価値提供) が難しくなったわけです。
そこで宅配でしか取り扱わない独自商品を投入したり、その後は見守りサービスや健康をサポートするところまで手がけるようになりました。
お客さんへの価値提供を進化させ続けたから、世の中の生活スタイル、人々の価値観、競争環境が変わっても牛乳配達は生き残っているのです。
学べること
では最後に、牛乳配達の話から学べることを整理してみましょう。
一言で表現をすれば、学びは 「自分たちは誰にどんな価値を提供するのか」 の存在意義をアップデートする重要性です。
仮に提供価値を完成できたとしても、将来も同じとは限りません。環境が変われば 「自分たちは何屋さんなのか」 の存在意義 (パーパス) も変えなければならない時が来ます。
今までお客さんに価値だと思われていたことは、本当に今もそうなのか、これからも価値であり続けるのかは、常に自らに問いたいことです。
まとめ
今回は牛乳配達の昔と今を俯瞰して、マーケティングの観点から学べることを見てきました。
最後にまとめです。
✓ 提供価値の再定義
生活スタイルや人々の価値観、競争環境が変われば、「自分たちは何屋さんなのか」 の存在意義も変えることになる
今までお客さんに価値だと思われていたことは、本当に今もそうなのか、これからも価値であり続けるのかは、常に自らに問いたいこと
「自分たちは誰にどんな価値を提供するのか」 の存在意義をアップデートしよう
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