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マーケティングリサーチの有効活用法を 「好きな人にプレゼントする話」 で解説

今回はマーケティングリサーチについてです。

✓ この記事でわかること

  • マーケティングリサーチの役割

  • マーケティングリサーチが不要な時

  • リサーチは探索型と検証型

  • 直接訊く vs 間接的に訊く

  • ポイントは 「問いの設計」 


マーケティングリサーチの役割と有効活用の方法がわかる内容になっています。

ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。

マーケティングリサーチは手段

この記事を書くきっかけは、マーケティングリサーチを分かりやすく説明できないかと思ったからです。

マーケティングリサーチの位置付けや意義、有効に活用する方法についてです。これを 「好きな人にプレゼントをする」 という話に当てはめて解説していきます。

そもそもマーケティングリサーチとは何のためにあるのでしょうか?

一言で言うと、マーケティングリサーチはマーケティングのためにあります。マーケティングの目的がまずあり、マーケティングの問題解決のための手段がマーケティングリサーチです。

ここから言えるのは、マーケティングの目的が達成されるのであれば、マーケティングリサーチをする必要はありません。

*  *  *

では、マーケティングリサーチが不要な状況と必要な場合を、「好きな相手にプレゼントする話」 に当てはめて見ていきましょう。

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マーケティングリサーチが不要な時

好きな相手の欲しいものをいちいち調べなくても、その人のことを自分が誰よりも知っていればリサーチは必要ありません。わざわざ相手に聞いたり友人に相談せずに、自分でプレゼントを決められますよね。

リサーチに時間をかけるより、プレゼントに必要なお金をアルバイトで稼いだり、目当ての物が売り切れる前に予約や買うことのほうが大事です。

マーケティングリサーチも同じです。

マーケティングリサーチはあくまでマーケティングのための手段です。マーケティングの問題解決や目的達成がリサーチをせずにできるのであれば、わざわざマーケティングリサーチをする必要はありません。

では必要な時とは?

マーケティングリサーチをするのは、リサーチをしないとマーケティングの問題解決ができず目的達成されない状況においてです。

リサーチが必要な状況は、大きくは2つのパターンがあります。好きな相手にプレゼントすることに当てはめると、

✓ マーケティングリサーチをする時

  • そもそも何をプレゼントしていいかわからないとき [探索型]

  • プレゼント候補 (仮説) はいくつかあるが、どれがいいかを決める判断材料にしたいとき [検証型]


訊き方の2つのアプローチ

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相手への訊き方も大きく2つあります。直接訊くやり方と、遠回りで間接的に訊く方法です。

[方法 1] 直接訊く

1つ目のアプローチは直接相手に欲しいものは何かを訊きます。

手っ取り早い方法で、プレゼントする相手が欲しいものをわかっていて教えてくれればプレゼントを決められます。マーケティングに当てはめると市場や顧客ニーズが明確な時です。

ただしこのやり方だと、単に相手が欲しいと言ったものをプレゼントするだけです。プレゼントからのサプライズは演出しにくいです。

[方法 2] 遠回りで間接的に訊く

直接欲しいものは訊かずに、遠回りで間接的に訊きます。

例えば相手が今興味を持っていること、または不安に感じている、悩んでいることから掘り下げていきます。そこから本人も気づいていない本当に大事なことを、こちら側が見出します。見極めたことから、つまり相手の奥にある気持ちや言葉になっていない望みからプレゼントを決めます。

マーケティングリサーチの言葉を使うと 「顧客インサイト」 です。顧客インサイトを起点にマーケティングを展開していきます。

ちなみに顧客インサイトとは、「顧客を動かす隠れた気持ち」 です。普段は顧客本人も自覚していませんが、そうだと気付けば買うなどの行動につながる奥にある本音です。

プレゼントに当てはめれば、相手はまだ気づいていませんが、どこかで無意識にも欲しいと思っていたことです。ブレゼントを渡され箱を開けてみて、「私はこれが欲しかったんだ」 「そうそう、これが気になってたの」 と思ってもらえるものです。

本人も普段は自覚できていない顧客インサイトがプレゼントに反映されていれば、感動するサプライズにつなげられます。

間接的に訊く方法のポイント

ここまで見てきた間接的に訊くアプローチをもう少し掘り下げます。

結論から言うと、大事なのは 「問いの設計」 です。リサーチクエスチョンです。

間接的に掘り下げて直接欲しいものを尋ねない方法なので、どういう訊き方の流れで相手の本音に迫っていくかが大事です。この時に重要になるのが 「問いの設計」 です。

先ほども少し触れたように、まずはプレゼントには直接関係しないような相手の今の興味関心、気になっていることから訊いていきます。


✓ 周辺領域から訊いていく

  • 普段どんなことをしている時に楽しいと感じるか (例: 時間や寝るのを忘れてしまうこと)

  • 学生や子どもの時の関連するエピソード (原体験)

  • 今困っていること、悩みまではいかないがモヤモヤしていること

  • ここ半年から3ヶ月くらいの間で買ったものの中から、自分が最も良かったもの


以上のような相手の興味や価値観に迫る問いを立てます。急がば回れで相手の人間理解をし、相手理解に基づいて自分でプレゼントを決めるのです。

相手の本音に迫れるかは、問いの設計次第です。

まとめ

今回はマーケティングリサーチについてでした。

最後にまとめです。


マーケティングリサーチは目的達成の手段

  • マーケティングリサーチはマーケティングの問題解決のための手段

  • マーケティングの目的が達成されるのであれば、マーケティングリサーチをする必要はない

  • 好きな相手の欲しいものを調べなくても、その人のことを自分が誰よりも知っていればプレゼントを決めるためのリサーチはしなくていい


マーケティングリサーチをする時

  • そもそも何をプレゼントしていいかわからないとき [探索型]

  • プレゼント候補 (仮説) はいくつかあるが、どれがいいかを決める判断材料にしたいとき [検証型]


サプライズにつなげるリサーチ

  • 相手に直接欲しいものを訊ければプレゼントを決められるが、サプライズは演出しにくい

  • 興味関心や悩みなどから本人も普段は自覚できていない顧客インサイトを見つける。プレゼントから感動するサプライズにつなげられる

  • 大事なのは 「問いの設計」 。どういう訊き方の流れで相手の本音に迫っていくか


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