3人のレンガ職人に学ぶ、マーケターとしてありたい姿勢
今回はマーケティングの存在意義 (Why) を考えます。
この記事で書いているのは、1人のマーケターとしてありたい姿です。マーケティングの存在意義に立ち返ることによって、マーケティングの意味合いを掘り下げています。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
マーケティングの How 思考
マーケティングの実務にしていると、ついつい How に目が向きがちです。ここで言う How とは具体的な手段で、例えば広告などのコミュニケーション方法です。
もちろん具体の How も大事です。しかし、過度に How ばかりに意識が向いてしまうことには弊害があります。How の前提になる Who と What が置き去りになってしまいます。
Who とは 「誰に」 、What は 「何の価値を」 です。ターゲット顧客の設定があり、顧客に自分たちはどんな価値を提供するかの重要性です。
Why から始める
Who と What に加えて強調したいのは Why です。
Why とは、「そもそもなぜマーケティングをするのか」 という自分たちにとってのマーケティングの存在意義です。Who や What ともつなげると、最初に Why があり、その次に Who と What がきます。そして最後に手段である How です。
どんな Why を持っているかに、マーケターとしての視座の高さが問われます。そもそも Why があるか、あるとしたら Why の中身は何かです。
3人のレンガ職人
Why の中身を見ていくために、3人のレンガ職人の話に当てはめてみます。イソップ寓話です。
3人のレンガ職人がいて、ある時に旅人がレンガを積む仕事をしていた3人にこう尋ねました。「ここで何をしているのですか」 と。
1人目のレンガ職人は答えました。「見ればわかるだろう。レンガ積みに決まっているだろう」 。
2人目の答えは 「家族を養うためにレンガで壁を作っている」 、そして3人目のレンガ職人が旅人に言ったのは、「歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ」 でした。
3人の答えをマーケティングに当てはめると
では話をマーケティングの Why に戻しますね。
3人のレンガ職人の答えをマーケティングの位置づけに照らし合わせると、次のようになります。
✓ レンガ職人の答えとマーケティングの意味合い
ただレンガを積んでいる → マーケティング施策という手段 (How) ばかりに目が向いている
家族を養うため (お金のため) → 自社への売上を得る
偉大な大聖堂を造っている → 商品・サービスを通して世の中をより良くする
Why の中身にマーケターとしての視座の高さが表れると言ったのは、こういうことです。レンガ職人から学べるのは、次のような視座の違いです。
✓ マーケティングでの視座の違い
単に How の実行のためにマーケティングがある
マーケティングは自分たちの売上最大化のため
世の中への貢献のためのマーケティング
マーケターとしてありたい姿勢
1人のマーケターとしてありたいのは、顧客の成功や幸せに少しでも貢献することです。
BtoB なら顧客企業や担当者のビジネスの成功です。それを通して世の中への貢献です。BtoC であれば、顧客の日常生活を良くしたり幸せになってもらいます。
Why として解像度高く持っておきます。
Why があってこその、Who (成功の実現や幸せになってもらいたい相手) 、What (相手の成功や幸せのために自分たちが提供する価値) です。その上で、具体的な実現手段として How に落とし込みます。
順番が大事で、Why から始めて Who を設定し、What をつくります。そのための手段が How なのです。
まとめ
今回はマーケティングについて、あらためての存在意義を掘り下げました。
最後にまとめです。
How の前に Who と What を
マーケティングの実務についていると、ついつい How (具体的な手段) に目が向きがち
How ばかりに意識が向いてしまうことには弊害がある
Who (誰に) と What (何の価値を) が置き去りになってしまう
視座高く Why を言語化しよう
Why から始める。自分たちにとってのマーケティングの存在意義
1人のマーケターとしてありたいのは、顧客の成功や幸せに少しでも貢献する姿勢
順番は、Why があり、Who (成功の実現や幸せになってもらいたい相手) 、What (相手の成功や幸せのために自分たちが提供する価値) 。そして具体的な実現手段として How に落とし込む
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