マーケティングの仮説設定と検証方法。プロフェッショナルの条件からも考察
今回は、マーケティングです。仮説について掘り下げます。
この記事でわかること
・仮説をどうやって見つける?
・明確な仮説をつくる方法、仮説検証プロセス
・プロフェッショナルの条件
この記事では仮説のつくり方と検証方法を、マーケティングを例に見ていきます。後半では、プロフェッショナルな人の条件から、仮説設定・検証プロセスを考えます。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
仮説設定と検証のプロセス
皆さんは普段のお仕事で仮説を見つけたり、仮説を検証する機会はどれくらいあるでしょうか?
仮説を磨き、検証のまでの全体のプロセスは、次のようになります。
仮説設定と検証のプロセス
・全体像の可視化
・検証すべき仮説の抽出
・仮説の明確化
・検証方法の設計、実施
・結果と学び
・ネクストステップ (意思決定)
以下、プロセスそれぞれについて、順番に見ていきます。
[プロセス 1] 全体像の可視化
仮説を洗い出すために、対象となることの全体像を可視化します。
単に要素を出して並べるのではなく、各要素のつながりや時間の流れもわかるようなモデルにするといいです。
可視化のイメージは、次のようなものです。
例えばマーケティングの全体プロセスを当てはめると、次のようになります。
[プロセス 2] 検証すべき仮説の抽出
全体像が描けたら、仮説を設定します。
プロセス図の中で、どこが検証されていない前提なのかを見ていきます。
仮説が抽出できたら、検証すべき順番の優先度を確認します。「インパクトの大きさ」 と 「仮説の不確かさの度合い」 の2つの軸で見るといいです。
[プロセス 3] 仮説の明確化
検証すべき仮説が見つかれば、仮説の解像度を高めます。
明確の仮説とは、数字で定量的に表現されていることです。例えば、「初回購入者の 60% 以上は、リピート購入をしてくれる」 となります。
[プロセス 4] 検証方法の設計、実施
仮説が明確にした後は検証方法を考えます。
検証方法とともに、どういう状態や条件になれば仮説が正しいかの基準を設定します。
例えばリピート購入の仮説を検証するためには、どこか小規模なテスト販売エリアだけで先行販売をする、あるいは実店舗ではなくウェブ限定で販売を開始しリピート状況をテストします。
[プロセス 5] 結果と学び
仮説は検証されて初めて意味を持ちます。
仮説は正しかったのか、それとも想定と違っていたかです。この時に、仮説設定が明確であれば検証がしやすくなります。
もし 「顧客はリピートをしてくれる」 のような仮説設定だとすると、どの程度のリピート状況になれば 「リピートしてくれる」 かが、人により解釈が分かれてしまいます。
仮説を 「初回購入者の 60% 以上は、リピート購入をしてくれる」 と数字で明確にしたからこそ検証ができ、そこからの学びも得られます。
[プロセス 6] ネクストステップ (意思決定)
6つ目のステップは、検証結果と学びからの意思決定です。
次へのステップは、例えば次のようなイメージです。
ネクストステップの例
・リストとして用意していた次の仮説検証に入る
・検証からの学びで得られた新しい仮説を磨く
・仮説の見直し (仮説が間違っていた場合)
仮説設定・検証プロセスと 「プロフェッショナルの条件」
ここで話を少し変えます。
いきなりですが、プロフェッショナルな人とは、どんな人だと思いますか?
私が思うプロフェッショナルな人の条件は、次の5つです。
プロフェッショナルな人の条件
・本質を理解する
・目的設定と戦略をつくる
・実行プランに落とす
・人と組織を動かす
・成果を出す
これら5つは、見てきた仮説設定と検証のプロセスに当てはまります。
仮説設定と検証への当てはめ
・全体像の可視化 [本質理解]
・仮説設定と明確化 [目的と戦略]
・検証方法の設計 [実行プラン]
・検証結果と学び [人と組織を動かす]
・ネクストステップ [成果が出す]
まとめ
今回は、仮説についてでした。仮説のつくり方、検証方法のやり方をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
最後に今回の記事のまとめです。
仮説設定と検証のプロセス
・全体像の可視化 (要素を出し構造化)
・検証すべき仮説の抽出
・仮説の明確化
・検証方法の設計、実施
・結果と学び
・ネクストステップ (意思決定)
プロフェッショナルな人の条件
・本質を理解する
・目的設定と戦略をつくる
・実行プランに落とす
・人と組織を動かす
・成果を出す
仮説設定と検証への当てはめ
・全体像の可視化 [本質理解]
・仮説設定と明確化 [目的と戦略]
・検証方法の設計 [実行プラン]
・検証結果と学び [人と組織を動かす]
・ネクストステップ [成果が出す]
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?