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ターゲット顧客では不十分。「ターゲット課題」 まで設定しよう

今回はマーケティングです。

 「ターゲット課題」 という捉え方と、課題設定の方法をご紹介します。

この記事でわかること

・ターゲット顧客から 「ターゲット課題」 へ
・ターゲット課題の設定方法
・ブランドマネージャーの業務プロセス
・顧客課題の評価軸

この記事で書いているのは、マーケティングでの顧客課題の重要性と課題設定の方法です。

ブランドマネージャーをターゲット顧客にするケースで、具体的な顧客課題の見極め方と 「ターゲット課題」 の設定方法を解説しています。

ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。

ターゲット顧客設定では不十分

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マーケティング活動の始まりは、自分たちの顧客を定義するところからです。ターゲット顧客の設定です。

ただし、ターゲット顧客設定だけでは十分ではありません。というのは、ターゲット顧客の 「どの課題」 に対応するかが、ターゲット顧客設定だけでは明確ではないからです。必要なのは 「誰の」 「どの課題」 に対応するかの絞り込みです。

つまり、ターゲット顧客からさらに 「ターゲット課題」 まで落とし込むことが大事なのです。これが今回掘り下げたいテーマです。

BtoB の具体例で解説

ではターゲット課題の設定方法を、具体的なケースに当てはめて見ていきましょう。

例えば、マーケティングデータを統合したダッシュボードのサービス提供者だとします。

ターゲットとしている顧客像は消費財メーカーのブランドマネージャーです。ブランドマネージャーは担当ブランドの売上と利益に責任を持っている人です。

ここから 「ターゲット課題」 の設定に入ります。

ブランドマネージャーの業務範囲とプロセス

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まずは顧客であるブランドマネージャーが関わる仕事を理解するところからです。

何人ものブランドマネージャーに顧客インタビューをして、ブランドマネージャー (ブラマネ) の業務範囲とプロセスが次のように把握できました。

ブラマネの業務範囲とプロセス
・年間のブランド売上への目標設定
・売上から逆算した年間ブランの予算策定 (予算確保) 
・売上目標と予算に基づく今シーズンの戦略立案 (春夏と秋冬シーズンでのマーケティング方針) 
・具体的な施策立案と、関係者へのブリーフ (営業部, 広告宣伝部, 広告代理店, 調査部) 
・マーケティング施策実施
・売上予測と施策後の実売上の評価 (目標未達なら早急なリカバリー) 
・各施策の効果検証

ターゲット課題の設定

以上のブランドマネージャーの仕事と役割範囲において、ブラマネの重点課題を理解します。

課題は大きく2つあります。顧客であるブランドマネージャーが明確に認識していることと、認識はしていなかったが、そうだと気づけば早急に検討・対応が必要なことです。

顧客課題の掘り下げという観点では、後者までいかに踏み込めるかがポイントです。

見えてきた複数の顧客課題の中から、自分たちが対応する 「ターゲット課題」 を見極めます。評価軸は次の3つを私はよく使います。

ターゲット課題の評価軸
・発生頻度が多い
・発生時の深刻度が深い
・自分たちがソリューションを提供できて対応できる課題

以上の3つの軸からブランドマネージャーが持っている課題に濃淡をつけ、自分たちは 「顧客であるブランドマネージャーの」 「どこの問題解決のために」 「何の課題に取り組むか」 を明確にします

これが、今回の記事でお伝えしたかったターゲット顧客からターゲット課題への落とし込み方です。

まとめ

今回はマーケティングについて、ターゲット顧客だけではなく 「ターゲット課題」 まで落とし込む重要性を解説しました。

最後にまとめです。

ターゲット顧客設定では不十分
・マーケティングでは自分たちの顧客を定義するところから
・ただし、ターゲット顧客設定だけでは十分ではない。ターゲット顧客の 「どの課題」 に対応するかが明確ではないから
・ターゲット顧客からさらに 「ターゲット課題」 まで落とし込むことが大事
ターゲット課題の設定方法
・顧客が明確に認識している課題と、認識はしていなかったがそうだと気づけば早急に検討・対応が必要な課題の大きく2つがある
・見えてきた複数の顧客課題に濃淡をつける。自分たちは 「顧客の」 「どこの問題解決のために」 「何の課題に取り組むか」 を明確にする
ターゲット課題の評価軸
・発生頻度が多い
・発生時の深刻度が深い
・自分たちがソリューションを提供できて対応できる課題

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