弱者の戦略を徹底するコンビニ 「セイコーマート」 がおもしろい
今回のテーマは戦略です。「弱者の戦略」 を見ていきます。
おもしろいと思ったコンビニを取り上げ、戦略に学べることを掘り下げています。
北海道のコンビニ 「セイコーマート」 の戦い方
ご紹介したいのは、北海道を中心にコンビニを展開するセイコーマートです。
では、セイコーマートがどうやって顧客満足度を高めているかを、戦略の観点から紐解いていきましょう。
具体的には次の3つです。
✓ セイコーマートの 「弱者の戦略」 と戦い方
局地戦
一点集中
ゲリラ戦
では順番に見ていきましょう。
局地戦
セイコーマートの特徴は、北海道に特化した出店戦略です。
セイコーマートは、戦う場所を広く取る広域戦ではなく、出店地域を北海道に絞った局地戦を展開しています。
一点集中
セイコーマートが絞っているのは、出店エリアだけではありません。売っている商品も北海道をテーマにしています。
自分たちの独自のプライベートブランド (PB) に集中し、中でも北海道ブランド商品に注力しています。扱うアイテムを色々とバランス良く置くのではなく、北海道という一点に集中させているわけです。
ゲリラ戦
セイコーマートは大手にはできない非効率な店舗運営をやっています。
セイコーマートの 「ホットシェフ事業」 は、店内で人が調理をするので手間がかかり、お店の中で場所を取ります。効率を追求するコンビニ経営とは、決して相性が良くありません。事実、大手のコンビニはやっていないわけです。
しかし、あえて泥臭いことをやることで、差異化を図りお客さんへの価値につなげています。
戦略への学び
では、戦略に学べることを一般化していきましょう。
戦略の本質とは
そもそもの話になりますが、戦略とは何でしょうか?
一言で表現すれば、戦略とは、目的を達成するための 「やること」 と 「やらないこと」 の決めごとです。
ポイントは後者の 「やらないこと」 にあります。順番としてまず 「やらないこと」 を決め、残った 「やること」 に注力します。戦略をつくるのは、やらないことを決めるためと言ってもいいくらいです。
弱者の戦い方
セイコーマートに話をつなげると、セイコーマートは強いプレイヤーではないからこその戦い方をしています。
強いプレイヤーとは、人・モノ・金という資本力を豊富に持つ企業です。
資本が少ない弱者が、強者と同じ戦い方で正面から立ち向かっても勝ち目はないでしょう。しかしだからといって弱者はあきらめるしかないかと言うと、決してそうではありません。
今回のセイコーマートのように、
広域に戦線を展開しない局地戦
あれもこれもではなく、注力することを絞りリソースを投下する一点集中
非効率な泥臭いことを徹底し、顧客に価値を提供するゲリラ戦
といった、大手がやっていないこと・やろうとしてもできないことに勝機があるのです。
まとめ
今回はコンビニのセイコーマートを取り上げ、戦略の観点で学べることを見てきました。
最後にまとめです。
弱者の戦略
資本が少ない弱者が、強者と同じ戦い方で正面から立ち向かっても勝ち目はない
弱者はあきらめるしかないかと言うと、決してそうではない
大手がやっていないこと・やろうとしてもできないことに勝機がある
セイコーマートの戦い方
広域に戦線を展開せず、出店エリアを北海道を中心とする局地戦
扱う商品を北海道ブランドに注力する一点集中
非効率な 「ホットシェフ事業」 (店内で調理した惣菜や弁当の販売) で泥臭いことを徹底し、顧客に価値を提供するゲリラ戦
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