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徹底して顧客を理解する 「ルナルナ」 。お客さんの隠れた本音まで理解する方法

今回のテーマは、マーケティングでの顧客理解の方法です。

ルナルナが支持される理由

こちらの記事を読みました。

フェムテックのパイオニア 「ルナルナ」 が20年以上、ユーザーに支持され続ける理由とは|Marketing Native

株式会社エムティーアイの執行役員であり、ヘルスケア事業本部 ルナルナ事業部 事業部長の方へのインタビュー記事です。

ルナルナのアプリ画面 (出典: 事業構想

ルナルナがユーザーに支持されているのは、徹底した顧客理解によるところが大きいとのことです。

ルナルナが20年以上にわたって多くのユーザーに支持されてきた理由には、顧客理解への徹底した取り組みがあるそうです。例えば、ターゲット層へのヒアリングと組織体制の工夫が挙げられます。

 「ターゲット層へのヒアリングでは、『どのようなライフスタイルを送っているのか』『日常生活で何に困っているのか』など、あえてサービスに直結しない内容の質問をします。自身の健康やライフスタイルに対してどんな向き合い方をし、何を重要視しているのかという軸でターゲットセグメントを見極めていき、ルナルナアプリでの体調管理というアクションがマッチする女性のペルソナ像を明確にします。その上で最適な UI やコンテンツ、カスタマージャーニーを考え、サービスの UX 設計に活用しています」 (日根さん) 

Marketing Native 2022.3.29

ユーザーへのヒアリングでは 「どのようなライフスタイルを送っているのか」 「日常生活で何に困っているか」 など、ルナルナのサービスには直接的に関係しない内容の質問をしています。

ここにユーザー理解のポイントがあります。

背景から理解する

顧客理解は、自分たちが知りたい 「本丸」 からではなく、あえて周辺領域から掘り下げていくと良いです。周辺領域とは、ルナルナの場合はライフスタイルや日常での困りごとでした。

お客さんの置かれている環境、どう過ごしているか、何に関心があり、困っていることがあるかを理解していくわけです。このような外堀から少しずつ本丸である核心に迫っていきます。

一見すると非効率ですが、背景や文脈を知っていると、その後のコア部分の理解がしやすくなります。コア部分とはルナルナで言えば、女性の健康に関するニーズ、特に生理についての奥にある望みや困りごとです。

急がば回れの顧客理解

今回の学びとして残しておきたいメッセージは、「顧客理解は、非効率でも急がば回れで掘り下げよう」 です。

人に単刀直入に尋ねて答えが返ってくるのは、相手が明確に意識し、言語化できていることです。マーケティングでのお客さんの理解はこれだけでは十分ではなく、お客さん自身も普段は自覚していなく奥にある本音や感情までに及びます。

こうしたマーケティングの専門用語で言う「顧客インサイト」 を理解するためには、ライフスタイル、関心や興味、困っていることなど、自社の商品やサービスとは直接関係のない領域から掘り下げていきます

一見すると遠回りで面倒に見えるかもしれませんが、掘り下げられる深さは急がば回れのアプローチの方が深いです。

まとめ

今回はルナルナの人気の要因を紐解き、マーケティングの顧客理解に学べることを見てきました。

最後にまとめです。


✓ 周辺領域からの顧客理解

  • 顧客理解は自分たちが知りたい 「本丸」 からではなく、あえて周辺領域から掘り下げていくと良い

  • 周辺領域とは、お客さんの置かれている環境、何に関心があり、困っていること

  • 一見すると非効率だが、相手の背景や文脈を知っていると知りたい核心部分を理解しやすくなる



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