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9セグマップの魅力と活用法を大公開!BtoB マーケ戦略立案プロセスで解説

9セグマップを駆使して、ビザスクを成功へ導く方法を知りたくありませんか?

今回の記事では、マーケティングの成果を上げる9セグマップの活用法を解説します。BtoB 事業での実践例を交えながら、効果的な戦略立案とマーケティング手法を身に付けるためのポイントをお伝えします。

どのように顧客を分析し、戦略を立てるのか、その方法が明らかになる内容をぜひお楽しみください!

9セグマップ

9セグマップの前提にある考え方は、顧客を以下のような5つ区分で分けることです。

出典: MarkeZine

大きくは商品・サービスを知っているかの 「認知」 で分けます。

ピラミッドの一番下が 「認知なし」 、残りの4つは 「認知あり」 です。4つはさらに分解でき、下から順番に 「購買経験なし」 「離反顧客 (過去に経験あり) 」 「一般顧客」 「ロイヤル顧客」 です。

以上の5つの区分を基本にして、もう1つの切り口として 「次回購入意向のあり / なし」 で分けます。そうすると、9セグマップは次のような形になります。ピラミッドは時計回りに 90° 回転させたのが以下の9セグマップです。

出典: MarkeZine

9セグマップは俯瞰すれば横と縦のマトリクスです。

横軸は、左から右に行くほど優良顧客です (先ほどのピラミッドの下から上へ) 。また縦軸の上下の違いは、上が次回購入移行がある人 (ブランド選好が高い人) 、下が購入意向がない人です。

9セグマップの使い方

では9セグマップの利用方法を見ていきましょう。

具体的には次のように活用できます。


✓ 9セグマップの使い方

  • 顧客状況の整理や可視化 (9セグマップからの顧客分布) 

  • 特徴を分析しての問題や機会発見

  • 優先順位の明確化 (9つのうちどこを注力するかを決める) 

  • 打ち手の策定 (例: 一般顧客をロイヤル顧客にする施策) 

  • 施策評価 (施策前後でマップの分布の変化を確認する) 


以上の使い方は BtoC ビジネスでも BtoB でも汎用的に活用できます。

ではここからは、9セグマップの BtoB ビジネスでの利用例をご紹介しますね。

例えばのケースとして、BtoB 事業での次年度の事業戦略をつくるために9セグマップを使います。ちなみにこれは、実際の私のコンサルティング案件をベースにした内容です (多少は一般化して変えています) 。

以下の流れで見ていきます。


✓ 9セグマップからの事業戦略

  1. 9つのセルに分けての現状把握

  2. セルごとの特徴分析

  3. 注力セグメントの選定

  4. 成功要因の抽出と検証

  5. 実行スケジュールへの落とし込み


では順番に見ていきましょう。

1. まずは現状把握から

戦略をつくるためには現状把握が大事です。既存顧客の状況を棚卸しするため9セグマップを使います。

既存顧客とは過去に一度でも取引があった客です。さらに、実績はなくても名刺交換した企業も見込み顧客として含めてもいいでしょう。

9セグマップの縦軸は次回購入意向で、BtoB に当てはめると次回発注意向です。全ての関係企業の次回発注意向が取れない時は、9セグマップをシンプルにした 「非認知」 「認知」 「離反」 「一般」 「ロイヤル」 の5つに分けてもいいでしょう。

2. セルごとの特徴分析

次に9セグマップの各セルごとに特徴を分析し掘り下げます。

数字での定量評価をしていきますが、具体的には、

  • 社数, 案件数, 1社当たり案件数

  • 売上, 1社当たり売上, 案件単価

定性的な評価も大事です。各セルの代表的な顧客について営業担当者へのヒアリングや、場合によってはお客さん企業に直接のインタビューもやります。

3. 注力セグメントの選定

各セグメントの特徴を整理し、どのセルを注力するかを決めます。

ここでは例えば、一般顧客をロイヤル顧客にすることを重点課題にしたとします。次の優先課題が認知顧客を一般顧客にすることにしました。

4. 成功要因の抽出と検証

一般顧客からロイヤル顧客にするために、両者の特徴の違いをさらに掘り下げていきます。

直接のクライアントヒアリングをすることによって、一般からロイヤルになってもらえるための成功要因を見出します。別の表現をすれば一般顧客にとどまっているのは何がボトルネックなのかです。

ここでは自分たちには直接解消できないよう要因も含めて広く捉えます。顧客の取り巻く環境や社内状況を理解し顧客が本当に解決したいことを見極めます。見出した顧客課題から自分たちが貢献できる機会を発見します。

見極めた成功要因が本当にそうなのかを確認します。少数の顧客で、本当にカギとなる要因なのかを検証します。

具体的な進め方は、一般顧客の中から何社かを選び、自分たちのソリューションやビジネス提案で本当に一般顧客からロイヤル顧客になるかを、実際のビジネスから検証をします。自分たちの勝ち筋が正しいかをテストし、うまくいけば他の一般客に横展開していきます。

5. 実行スケジュールへの落とし込み

ここまで見てきた以上のことについて、スケジュールを明確にします。

例えば、次のようなスケジュール設定です。


✓ 実行スケジュールへの落とし込み

  • 2週間で社内やクライアントヒアリングを実施

  • 1ヶ月で成功要因の抽出と具体的な企画提案の作成

  • 1~1.5ヶ月で数社クライアントへの成功要因テスト実施

  • 2週間で成功要因が正しいかどうかの検証

  • 3~6ヶ月で他の一般顧客への横展開


以上が9セグマップを使った BtoB 戦略と実行プランをつくる活用例です。

まとめ

今回は、9セグマップの活用方法のポイントをお伝えしました。

最後にポイントをまとめておきます。

  • 9セグマップとは、顧客を5つの区分 (認知なし, 購買経験なし, 離反顧客, 一般顧客, ロイヤル顧客) で分け、さらに次回購入意向のあり / なしで9つのセグメントに分けるマーケティング手法

  • 9セグマップは、顧客状況の整理や可視化、特徴分析から問題や機会発見、優先順位の明確化、打ち手の策定、施策評価などの活用が可能。BtoC および BtoB ビジネスで広く利用できる

  • BtoB 事業での9セグマップ活用例として、事業戦略策定において、現状把握、セルごとの特徴分析、注力セグメント選定、成功要因抽出と検証、スケジュールへの落とし込みといったプロセスで戦略と実行プランの構築に有用

9セグマップを活用し、自社のビジネスに取り入れることで、競合との差異化や顧客満足度の向上を目指しましょう。そして、常に新たな学びを追求し、より優れたマーケティング戦略を築いていくことが、ビジネスの成長へとつながります。

これからもマーケティングの学びになる記事をお届けします。次回もお楽しみに!

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