専門スキルの向上だけでは不十分。「能力モデル」 に学ぶキャリアのつくり方
今回は、ビジネスキャリアについてです。
この記事でわかること
・もっと自分の能力や専門性を高めたい
・専門スキルの向上だけでは、視点が足りない理由
・「能力モデル」 の掛け算でキャリアをつくっていく方法
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかるのは、どうやって自分の能力を高め活用し、ビジネスキャリアをどうつくっていくかです。
企業の 「能力モデル」 を個人に応用する方法をご紹介します。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事やキャリアについて参考にしてみてください。
企業の能力モデル
イノベーション・オブ・ライフ という本には、企業 (組織) ができること・できないことを決める要因は、3つあると書かれています。
3つとは、以下です。
企業の能力モデル
・資源
・プロセス
・優先事項
資源とは、組織が持つ労力、知識や情報、金銭資源です。
2つ目のプロセスは、資源を活用して何をするかです。企業では業務プロセスに当たります。
3つ目の優先事項は、資源をプロセスにまわすための判断基準です。例えば、KPI や組織で大切にする価値基準に沿って、何を優先して行うのか、先延ばしにするか、あるいは、行わないかを決めます。
能力モデルが教えてくれること
企業の能力モデルの3つは、個人にも当てはまります。
資源は自分が持っているリソースで、経験や知識、専門スキルです。資源がたくさんあるほど、自分のできることが広がります。
ビジネスキャリアに当てはめると、専門スキルが高ければ、それだけキャリアの幅や選択肢が広がります。
このように、キャリアにおいては、自分のスキルをどう伸ばすかに意識が向きがちです。
もちろん、能力を高めることはキャリアでは大事です。しかし、企業の能力モデルに学べるのは、プロセスと優先事項を磨くことを怠ってはいけないということです。
では、企業の能力モデルの 「プロセス」 を個人に当てはめてみましょう。
資源とプロセス
プロセスとは、能力や知識、自分の時間を使って何を実現するかです。つまりは行動であり、資源から相手に提供する価値への転換プロセスです。
逆に言えば、能力などの資源はただ持っているだけでは、十分とは言えません。資源をどう活用するか、プロセスによって何をアウトプットするか、成果につなげるかです。
それでは、能力モデルの3つ目である優先事項は、個人に当てはめるとどんな意味合いを持つのでしょうか?
優先事項の意味合い
優先事項は、目的であり自分の Why です。
資源をプロセスによってアウトプットするにあたって、そもそも何のためなのかです。Why が明確であれば、やる・やらない、やるならいつやるのかの優先を決められます。
大事なのは、優先事項が自分の価値観に沿っているかです。
他人の軸ではなく自分の判断軸を持ち、自分のものさしで、何の資源をどう活かすか (プロセス) を決めていきます。
人生・仕事の方程式
ところで、稲盛和夫氏は、人生・仕事の結果は3つの掛け算からと言いました。
3つとは、以下の式です。
人生や仕事の結果 = 能力 × 熱意 × 考え方
ポイントは掛け算だということです。
たとえ能力がいかに優れていても、熱意がなければ成果はゼロです。
能力と熱意が高くても、考え方がネガティブ (マイナス) であれば、3つの掛け算は全体ではマイナスになってしまいます。
方程式の3つ目の 「考え方」 は、企業の能力モデルの 「優先事項」 に当たります。
自分のキャリアをつくっていくために、単に専門スキルを獲得する、伸ばしていくという視点だけではありません。
大事なのは、持っている自分の資源をどう活かすか、自分の判断軸に沿ってどんな優先事項を持つのかをトータルで考えることです。
まとめ
今回は、ビジネスキャリアについてでした。企業の能力モデルと、稲盛和夫氏の人生・仕事の方程式から、キャリアの作り方をご紹介しました。
最後に今回の記事のまとめです。
企業の能力モデルは、組織ができる・できないことを決める。要因は3つ。
・資源 (労力・知識や情報・金銭資源)
・プロセス (資源を活用する業務プロセス)
・優先事項 (資源をプロセスにまわす判断基準)
個人のビジネスキャリアでは、自分のスキルをどう伸ばすかに意識が向きがち。もちろん能力を高めること大事だが、能力モデルが教えてくれるのは、プロセスと優先事項を磨くことを怠ってはいけない。
プロセスは、能力や知識、自分の時間を使って何を実現するか。行動であり、相手に提供する価値への転換プロセス。
能力などの資源はただ持っているだけでは足りない。資源を活用し、何をアウトプットするか、成果につなげるか大事。
優先事項は、目的であり自分の Why 。大事なのは優先事項が自分の価値観に沿っていること。他人の軸ではなく自分の判断軸から、何の資源をどう活かすか (プロセス) を決める。
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