マーケティング活動の全体像を1枚の図で解説。突き詰めると PDCA サイクルという話
今回は、1つの図を使ってマーケティング活動の全体像を解説します。
マーケティング活動の全体像
最初に結論からですが、マーケティング活動を俯瞰すると次のような図で表現できます。
流れには PDCA が入っています。マーケティングの活動とは、Plan (計画) → Do (実行) → Check (検証) → Act (改善) の順でループするように進みます。
では、Plan から順番に詳しく見ていきましょう。
Plan 計画
最初のステップである計画段階は、マーケティングの基盤となります。
ターゲット顧客設定: 最初にどのセグメントのお客さんをメインのターゲットとするかを決定します。商品やサービスの特性、市場の動向、競合とのポジショニングなど多岐にわたる要因を考慮して進めます
お客さんの深い理解 (インサイト発掘) : 市場調査やユーザーリサーチを通じて、お客さんの置かれた状況やライフスタイル、普段とっている行動、そのときの気持ち、奥にある望みや不満、何に価値を見出しているかの価値観などを深く理解します。顧客理解をもとに、何がお客さんの 「買いたい」 という気持ちを呼び起こすのかの 「顧客インサイト」 を掘り当てます
提供する価値の定義: 企業やブランドがお客さんに提供する他では 「得られない価値」 を明確にします (バリュープロポジション設定) 。提供価値はお客さんのニーズや課題感に応え、顧客インサイトにもとづいたものです。そしてお客さんの生活を豊かにしたり、ビジネスの成功に貢献するものであるべきです
Do 実行
戦略を具体的なアクションとして企画を立て、施策を実行に移します。
マーケティング戦略から施策の企画: Plan 段階で得たインサイトと定義した提供価値にもとづき、具体的なマーケティング施策を企画します。広告、プロモーション、イベントなど、ときには商品開発にも関わるなど多岐にわたる手段を駆使して効果的なアプローチを考えます
施策の実行: 企画された施策を実際に展開します
お客さんの 「買いたい」 をつくる: マーケティング施策からお客さんの 「買いたい」 という気持ちを喚起します。マーケティングとは、お客さんへの働きかけによって態度変容や行動変容を促すことです
Check 評価・振り返り
施策の効果を評価するためのステップです。
様々なデータやフィードバックをもとに、施策実行を振り返ります。施策が目標に対してどれだけ効果的であったか、お客さんの反応はどうだったかを中心に検証します。
結果の分析: 実施した施策の結果、目標とした売上やリーチ、エンゲージメントの数値など、それぞれが目標を達成したかを詳細に分析します。チーム全体での振り返りを行い、どの部分が想定通りに進んだか、どの部分で課題が生じたかの認識を合わせます
顧客フィードバックの分析: お客さんの声やフィードバックを収集し、施策の良い点や課題を明確にします。商品開発や次回施策の改善点への示唆を得ます
Act 改善
Check での検証と振り返りから得られた知見を、マーケティング戦略や施策の改善につなげます。
戦略への反映: ターゲット顧客設定に立ち返ったり、そこからの顧客理解のアップデート、定義した提供価値のブラッシュアップをします。新しいマーケティング手法の導入や既存施策の見直し、場合によってはターゲット顧客の再定義もありえるでしょう
次回施策への活用: 現在進行中の施策にリアルタイムで反映したり、次回のマーケティング施策への参考情報とします。PDCA サイクルは再び Plan から始まり、継続的なマーケティング活動を促します
* * *
以上がマーケティング活動の全体像です。
このサイクルを繰り返すことで、企業やブランドは市場の変化に柔軟に対応し適応しながら、お客さんとの関係を深化させ、持続的な成果を上げることができるでしょう。
まとめ
今回はマーケティング活動を俯瞰し、PDCA に沿って見てきました。
最後に全体像の図です。
図の一番右には赤字で 「目標売上」 とあります。売れるというのは、お客さんの 「買いたい」 という気持ちをつくり出した結果としてのものだということです。
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