移動車販売の 「MIKKE! (ミッケ) 」 。弱者の戦略からのマーケティング
今回のテーマは、戦略とマーケティングです。
おもしろいと思った移動販売サービスを取り上げ、戦略やマーケティングの観点から学べることを見ていきます。
移動車販売の MIKKE!
ご紹介したいのは、移動車によって販売サービスを展開する 「MIKKE! (ミッケ) 」 です。
取り扱っている商品は例えば、サンドイッチやシフォンケーキなどの飲食メニューの他に、生活雑貨、アパレル、リラクゼーション、食器、写真プリントなどもあるようです。
店の 「小ささ」 が武器に
おもしろいと思ったのは、移動販売車という限定された店舗サイズが、デメリットではなくメリットになっていることです。お店の小ささが、お客さんにとっての買いやすさにつながっているのです。
高いコンバージョン
商業施設での一般的なお店と比べて、移動車販売はコンバージョンが高いとのことです。
コンバージョンとは、お店の前を通ったり来店した人のうち、買ってくれた人の割合です。
データ分析から移動販売を最適化
MIKKE! で興味深いのは、データ分析からお客さんの嗜好や購買行動を把握し、移動販売に活用していることです。
具体的には販売場所と出店時間の最適化をやっています。
また、各移動販売車が1日の中で、どういう順番で回るかの移動販売プランにもデータ分析を活かしています。
学べること
ではここからは、今回の学べることを掘り下げていきましょう。
弱者の戦略
移動車販売の MIKKE! がやっていることを戦略の視点で捉えると、「弱者の戦略」 です。
ここでの弱者の意味合いは、店舗面積が大きい商業施設ではなく、移動販売車という小さいお店で身軽に営業展開ができるプレイヤーのことです。
移動者販売は、大きい店にはできないことをやることで差別化を実現しています。弱者の戦略の中でも局地戦や接近戦、ゲリラ戦です。
✓ 移動車販売の 「弱者の戦略」
局地戦: 移動車で出店エリアのポイントを絞って展開
接近戦: お客さんの方に出向き直接会いに行く
ゲリラ戦: 出店場所や曜日・時間を柔軟に変える神出鬼没な販売
強者である大きな店は、MIKKE! がやっているようなここまでのきめ細かい対応は難しいでしょう。
顧客接点での理解からのマーケティング
マーケティングの観点で MIKKE! から学べるのは、お客さんとの直接の接点をつくりにいく重要性です。
確かに、自社とお客さん (エンドユーザー) の間に販売代理店を入れることで、効率良く販売ができます。一方で、お客さんとは間接的にしか接することができないので、お客さんのことについて解像度が粗く、顧客理解が浅くなってしまいます。
意図を持ってお客さんとの直接の接点をつくり、顧客理解を深めることが大事です。
MIKKE! は詳細な顧客データ (顧客の嗜好や購買行動) を取り、移動販売プランに活かしていました。
直接の顧客接点からお客さんのことを深く理解し、マーケティングや販売に活かしている事例として MIKKE! は興味深いです。
まとめ
今回は移動車販売の MIKKE! を取り上げ、戦略やマーケティングに学べることを見てきました。
最後にまとめです。
移動車販売 MIKKE! の 「弱者の戦略」
局地戦: 移動車で出店エリアのポイントを絞って展開
接近戦: お客さんの方に出向き直接会いに行く
ゲリラ戦: 出店場所や曜日・時間を柔軟に変える神出鬼没な販売
顧客理解とマーケティング
お客さんとの直接の接点をつくり、顧客理解を深めることが大事
直接の顧客接点からお客さんのことを深く理解し、マーケティングや販売に活かそう
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