見出し画像

Hubspot に学ぶ顧客理解。新時代のマーケティングのあり方

お客さんのニーズ、本当に理解できてるでしょうか?

ビジネスの成功のためにはお客さんの本質的なニーズを理解し、それに対応した価値を提供することが重要です。そのためには、お客さんの深層心理までを読み解く力が必要となります。

とはいえ、こうしたスキルを身につけるのは簡単ではないですよね。

今回はお客さんを理解し、それをビジネスに活かす方法を探っていきます。これを読んでいただければ、お客さんをもっと深く理解することができるようになるはずです。では、一緒に学んでいきましょう!

あなたの顧客はどう変わっているか

こちらの記事が興味深かったです。

HubSpot 社にてマーケティングディレクターを努め、自身もスタートアップでのマーケティングに従事していた経験を持つ伊佐裕也氏へのインタビューです。

「あなたの顧客が何を求めていて、顧客はどのように変わっていて、それに対してあなたの会社は、何を変えていくか」を考えることが大事であると。

―― 実際には、どれくらいの粒度のご相談がくるのですか。

伊佐氏: 粒度はまちまちですね。お声としては「とにかく上司にデジタル化を命じられた」や「今までの見込み客、リードとのコンタクトを作ることはできたが、そこから先がよくわからない」などがあります。

HubSpot は CRM ツールや MA ツールを提供していますが、ツール導入が目的ではいけないと考えています。ですから「御社が実現したいことは何ですか」と、ゴールを明確にする質問をします。まずゴール設定をして、そこに達するためにはどのようなツールや行動が必要か、逆算的に考えることが大切です。最終的には、顧客やエンドユーザーがその企業様とのコミュニケーションに価値を感じることを目指しています。そこが企業の売上につながる一番重要なところだからです。

良例として、営業電話を中心にビジネスをしていた企業様で、コロナ禍をきっかけに「Web サイトへのトラフィックが増えている」と気づいたケースがあります。そこで、フォームの設置やチャットツールの導入によって、Web からの問い合わせを可能にしたことで成果につなげています。

「あなたの顧客が何を求めていて、顧客はどのように変わっていて、それに対してあなたの会社は、何を変えていくか」を考えることが非常に重要だという事例ですね。 

MarkeZine 2023.5.18

どれだけお客さんを理解しているか

続けて、顧客管理ツールのようなシステム導入がうまく進む企業と、進まない企業の差とは、自社の製品やサービスを使う「ユーザーや顧客をどれだけ深く理解しているか」に尽きると。

―― 実際に導入がうまく進む企業と進まない企業は、目的意識以外でさらに具体的にどこが違うのでしょうか。

伊佐氏: それはクライアント様自身が、自社の製品やサービスを使う「ユーザーや顧客をどれだけ深く理解しているか」に尽きます。具体的に「誰に対して何を伝えたいのか」の解像度が高ければ高いほど、我々もサポートしやすいですね。 
 
まずはユーザーのペルソナが明確であること。そして、認知拡大か、認知から比較検討まで持ってきたいのかといったフェーズの確認です。そこが明確ですと「認知を上げるための施策」や「比較検討のフェーズに持って行く施策」という提案ができます。 

MarkeZine 2023.5.18

顧客中心のマーケティングとは

ここからは記事を読んで思ったことです。

マーケティングは、お客さんと企業が提供する商品の間の橋渡しをする役割を果たします。起点になるのは「自分たちの顧客は誰か」 を考えることから始まります。

マーケティングのプロセスは次のように進みます。

1. 向き合うお客さんを決める

マーケティングの最初は、誰が商品やサービスの主要なお客さんなのかを明確に定義することからです。一般的にターゲット顧客などと呼ばれます。

2. お客さんを理解する

お客さんを設定したら、お客の考え、感情、動機、行動を理解することが重要です。表面的な言動だけでなく、行動の背後にある心理を理解することが大事です。

深い顧客理解に基づいて、お客さん自身がまだ認識していない可能性のある顧客インサイトを探り出すことができます。顧客インサイトとは、お客さんの行動、嗜好やニーズにつながる奥にある気持ちです。心のホットボタンや心のツボという表現をしたりします。

人は琴線に触れられそのツボを押されると態度を変え、行動にも影響を与える隠れた心理が顧客インサイトです。普段は本人も意識していないような深層心理です。

3. 顧客インサイトからバリュープロポジション(価値の提案)へ

顧客インサイトを基に、お客さんに最も響くであろうバリュープロポジション、つまり価値提案を設計します。商品やサービスが顧客の問題をどのように解決するのか、またはお客さんの生活における課題感をどのように改善するのかを明確にします。

4. 提供価値の対価として収益を得る

お客さんが提供された価値に対して満足していれば、対価として収益を得ることができます。この価値交換が長期的に続けば、顧客関係は末永く構築されビジネスの成功につながります。

ただし、ここで終わりではありません。

5. 変わり続けるお客さんを理解し続ける

お客さんの行動、嗜好、顧客インサイト、価値観は固定的なものではありません。というのは、世の中の政治や経済状況、技術の進歩、ライフスタイルの変化など、さまざまな要素によりお客さんは変化します。

マーケターは変わる顧客ニーズを理解し続ける必要があります。

おわりに

このように「あなたの顧客はどう変わっているか」から始まる顧客中心のアプローチは、マーケティングの基盤となります。

お客さんについての深い理解は、企業が顧客ニーズに対応した価値を提供し、その結果として収益を得るための鍵となるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?