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アートとデザインの使い分け。

僕は一文字アートのHITOMOJIというのがメインですが、実はデザインのお仕事もちょこちょこしています。

■そもそも「デザイン」と「アート」って何が違うの?
そう思いますよね?
結論、定義は人によって変わります(ごめんなさい!)
なので今回は僕がどう区別しているか?というのを説明します。
今後、一文字アートではなく何かデザインのご依頼をされる方の時に役に立てば幸いです。

■君の定義は何だ?
僕は「アートを問題定義」とし「デザインは問題[課題]解決の手段や過程」として捉えています。
つまり、デザインは相手が何かこうしたいという問題があって、それを視覚的及び思考的に解決する手段です。
僕の場合、イラストレーターとしての側面を持ち合わせていますので、視覚的な問題と向き合う事がほとんどです。
ホームページに使うイラストや画像、ロゴなどの制作などがそれにあります。

■アートとデザインではアプローチは全然違う。
一文字アートは僕の世界観によるアート純度100%です。
お題として頂く文字や素材はありますが、僕がそれを受け取ってどう想像し創造するかは僕の人生観を持って表現されるのです。
しかしデザインは少し違くて、如何に相手の頭の中のイメージを形にしていくか?という相手に軸があるものです。

■デザインには僕の世界観なんて求められていない。
イラストレーターはこの地球に数えきれない数存在します。
その中で僕がイラストレーターとして仕事をするうえで大事にしている事が1つだけあります。
それは「想像力」です。
アドビのあらゆるツールが使えるというのは末端の能力でそれをどう使うか?が大切。
イラレやフォトショップで作り込まれた作品は、あなたにとっては気持ちいい作品かもしれないけど、依頼主にとってどうなの?
という事です。
配慮のある想像力がないとそのような一方通行な結果になってしまいます。

■デザインの配慮って何だよ。
まず、依頼をするって事自体難しいのでそこに配慮が必要です。
依頼をするにしてもどういう風に伝えていいかわからなくないでしょうか?
なので僕からある程度流れを作っちゃった方が相手にとっていいはずです。

そこで僕は3段階の流れでデザインを作っていきます。
①コンセプトや求めているものは何か?
②視覚的に近いものはどれか?
③仕上げ

①に関してはとにかく依頼主の求めているものを把握する能力です。
これをはき違えると致命傷です。
②は依頼主の頭の中にあるデザインの源泉へのアプローチです。
①である程普度把握いしても僕と依頼主の求める視覚には確実に乖離があります。
その擦り合わせの為に、数種類(大体3つくらい)のデザインを50%程のクオリティで作り選択肢を用意します。
依頼主はこの段階でイメージが湧きやすくなります。
大切なのは選択肢を用意するのと、100%のクオリティで仕上げない事です。
ここで完全なデータを作ると相手が却下しづらいからです。
僕は数パターン作るのに時間を消費しているように思うかもしれませんが、僕はその時間に投資をしているつもりです。
③仕上げの段階では98%くらい出来上がっているので、僕側で細かい最終調整をします。
(唯一、専門としてやる部分は2%しかない。サイズや拡張子やら)

■最後に
アートとデザインは別物と捉えていますが、根幹は繋がっています。
その人との物語の過程に生まれる問題に対して、デザインを用いて向き合う。その果てに現れた何か?それがアートです。
見えないものを見る。
触れられないものに触れる。
そんな世界をいつまでも漂いたいものですね。


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