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権力者を影から表現する御用絵師

こんばんは。
本日は関東も雪が凄かったですね。
久しぶりなせいか雪が降る景色が美しく見えました。

さて、本題に入ります。
御用絵師とはお偉いさんに仕えた絵師のこと。
今でいうオフィシャルクリエイターですね。

御用絵師のうち、最も格式の高い職位は「奥絵師」と言います。
なんだかかっこいい響き。

室町時代に足利将軍家に仕えていた狩野正信が御用絵師の先駆的存在です。

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狩野派とは日本絵画史上最大の画派で室町時代中期(15世紀)から江戸時代末期(19世紀)まで、約400年にわたって活動し、常に画壇の中心にいた専門画家集団でした。

なんだかチームラボみたいな感じ。
ウルトラテクノロジスト集団。

狩野正信を始祖とし、その子孫は室町幕府崩壊後は織田信長、豊臣秀吉、徳川将軍などに絵師として仕え、その時々の権力者と結び付いて常に画壇の中心を占め、あらゆるジャンルの絵画を手掛ける職業画家集団として、日本美術界に多大な影響を及ぼしました。

主にどんな仕事をしていたかというと将軍の肖像画やスケッチ、屏風画、障壁画、絵巻など多岐に渡り様々。
狩野派による超有名な肖像画がこちら

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狩野宗秀による織田信長の肖像画です。
織田信長のイメージってこの肖像画の影響強くないですか?
幕府に仕えてるって事は、その時々の権力者のイメージにも直接繋がる訳なので凄い存在です。

個人的には狩野派でも代表的な画人、狩野永徳が好きです。

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狩野永徳/檜図屏風

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狩野永徳/唐獅子図屏風

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狩野永徳/洛中洛外図屏風

奥絵師レベルになると殿様と同じくらいの待遇を受けていました。
また、正式な儀式で直接将軍に拝謁できるようにするため、医師や坊主並の職格が与えられた。
※拝謁…君主など高貴の人にお目にかかること

これだけだとエリート職のようで聞こえが良いですが、様々な藩主の元に御用絵師がいて、絵画好きの藩主なら活躍も出来たんですが、逆に絵画に興味がない藩主の場合は財政的に滅される事もありました。

明治に入ると写真の技術革新によって、御用絵師は衰退の一途を辿りました。



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