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中間選挙、かろうじて民主党は上院の議席を増やす?

 アメリカ中間選挙は基本的に野党が勝つ。無党派層の政権運営への不信感や野党の無党派層向けキャンペーンがその要因である。
 しかしながら、無党派層はもはや共和党に嫌気がさしている。中絶違法化やトランプの活躍がそれを後押ししている。実際中絶違法化以降、女性の有権者登録が増加し、民主党にポジティブな影響を与えそうだ。無党派層にとって中絶違法化はナンセンスだしトランプはうるさいおじいさんでしかない。もちろん、岩盤支持層には刺さるキャンペーンだが、二大政党制であるアメリカではイタリアやドイツ以上に無党派層に政局が左右されやすい。共和党に最大限配慮しても慢性的な高インフレといったダイレクトな民主党への逆風に乗ることに失敗しているといえる。そしてバイデンに批判的な若い世代において民主党支持が減退したわけでもない。
 総括するとバイデンに否定的な層は増えているが、民主党に否定的な層が増えているとまでは言えない。そして上院の選挙区は州全体であることを考慮すれば無党派層の共和党離れは民主党にポジティブな影響を与える。例えば、バイデンが勝利したアリゾナ、ジョージアは民主党が勝つ可能性が高いだろうし、テキサスやテネシーで民主党勝利もありうる。下院も選挙区割りによっては民主党が影響を拡大する可能性がある。そしてそれを決める権利を持つのも民主党なのだ。

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