イタリア、海外での代理出産違法化で国際法の適用範囲原則に違反!急いでG7からの脱退を!
保守派によって支配されたイタリアの議会はイタリア人による海外での代理出産を違法化する法案を可決し、議論を招いている。リベラル派は不妊に悩むヘテロセクシャルのカップルや同性愛者カップルの権利を剥奪するものであると反発したが、与党は女性の権利を守るためのものであると擁護している。
しかしながら、この法案の真の問題はイタリア人の海外における合法的活動を違法化することができるか、あるいはそうすべきなのかであると思う。例えば日本では今のところカジノが違法だが、マカオやラスベガスのカジノを日本人が利用することは合法とされている。これは日本の主権の範囲外であること、そして現地の法律でそれらのカジノが合法的なライセンスの元で運営されていることに由来している。もちろん、海外でギャンブルをすること自体が、自分の所属する会社や政府機関の内規に抵触することもありうるが、ギャンブルという行為をもって日本の法律によって罰せられることはないと言える。これこそが適用範囲原則であり、これは国家主権が及ぶ範囲でのみその国の法律が適用されるという国際法の根幹を成す概念であるのだ。
結局のところ、このイタリアの新しい法律は適用範囲原則に明確に違反しているように思える。代理出産が正しいかどうかには議論の余地があるとは思うし、イタリア国内で禁止することは法的には可能である。一方で、代理出産が合法な国でイタリア人が代理出産を利用したことを訴追の対象にすることはやりすぎだと思うし、これがもし問題ないというなら、イタリアは国際法や国家主権の原則にケンカを売っている以上G7から追放されるべきだろう。
G7の一員としてイタリアは国際法の遵守をロシアや中国に対して求めていたが、メローニ肝いりのこの法案の可決によって、イタリアのその政治的立場は単なるパフォーマンスであり、本質は彼らと変わらないことを示したと言える。もちろんその路線をイタリアが採用したいなら、好きにすればいい。出口はすぐそこにある。あるいは出口から出ることを拒むなら、それ相応のことはするべきだ。
つまり自分がしたいのは簡単な質問だ。イタリア政府と議会は国際法を守る意志があるのか、それともないのか?果たしてイタリアに対して他のG7諸国はこの質問をすることができるのだろうか?