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”予実を合わせる力が強み” ANRIと振り返るメディカルフォースの軌跡

メディカルフォースは2021年11月にプレシリーズAの資金調達を実施しました。
今回の出資には、創業時にも出資をしてくれたANRIも参加してくれています。

そこで今回は、ANRI代表パートナーである佐俣アンリ氏とメディカルフォース代表取締役社長の大嶋翼氏にお話を伺いました。

メディカルフォースの創業から今に至るまでの経緯をはじめ、お互いの印象やANRIから見たメディカルフォースの強みなどついて、ざっくばらんに語ってくれました。

メディカルフォースの創業背景

大嶋さん、まずはメディカルフォースを創業するに至った経緯を教えてください。

大嶋氏(以下大嶋):僕は小さい頃から、起業して大きな会社を作りたいという夢を持っていました。

しかし、日本の高校に通っている中で「ここに通っていても自分の夢に近づいている気がしない」という違和感を抱くようになり、高校を中退してアメリカに渡ることを決めました。

自分は起業したいという思いで海外に渡ったため、向こうで人材系の事業を起こしたのですが、これが全く当たらず(笑)
そこで、起業にはアイデアが重要であることに気づきました。

その後日本に帰国し、「まずはアイデアを見つけよう」と思い、フリーランスで働きながら、”バーティカルSaaS”※1という軸でチャンスがないかを探していました。

そんな中でたまたま患者として美容クリニックに通った際に「この業界の顧客管理には課題があるのではないか」という仮説が生まれ、美容医療業界に特化したSaaSを作ろうと思うに至ったというのが経緯です。

※1 バーティカルSaaS:業界特化型SaaSの総称。業界の独自の課題をシステムで解決する。

佐俣氏(以下アンリ):
なんで”バーティカルSaaS”が良いと思ったの?

大嶋:
2013年にアメリカにいる時に、向こうでは今の日本で起こっているようなSaaSブームが来ていたんですね。

スタートアップ向けのイベントで色々なSaaSプロダクトを見ている中で、「これは絶対日本でも来るな」と踏んでいて、その当時からずっと興味がありました。

ただ、今の日本ではすでに”ホリゾンタルSaaS”※2は飽和して来ている印象で、チャンスがあるのは”バーティカルSaaS”だなと思っていました。

※2 ホリゾンタルSaaS:業界横断型のSaaS。主に職種や特定の業務における課題をシステムで解決する。

2枚目

メディカルフォースとANRIの出会い

メディカルフォースとANRIはどのように出会ったのですか?

大嶋:
アンリさんのことは元々Twitter等で知っていて、最初は「すごそうな人だ」といった印象でした(笑)

そんな中、僕が会社を創業するタイミングでちょうどアンリさんの著書である『僕は君の「熱」に投資しよう』が出版されて読ませていただき、”起業家といえど誰もが最初から何かできるわけではなく、事業と一緒に成長していくもの”という考えなど、かなり共感する部分が多かったんですよね。

そしたらちょうどTwitterでアンリさんが「シードに5社くらい投資する」といった旨のツイートをしていて、これは運命だと思って連絡させてもらいました。

アンリ:
大嶋さんから投資依頼が来たのがまさに世の中がコロナで混乱しているタイミングだったんだけど、うちとしては「そんな厳しい状況の中、オンラインであっても一貫してシード投資をしていく」という強い使命感のようなものがあって(笑)

最初は社内外で「リモートでシード投資なんて本当にできるの?」みたいな懐疑的な意見はたくさんあったけれど、今振り返ると当時のようなまさに世の中の価値観が揺れ動くタイミングで投資ができてよかった。

メディカルフォースへの投資は、まさにその走り出しのタイミングでした。

アンリさんがメディカルフォースに投資を決めてくれたきっかけは何ですか?

アンリ:
一番は、「このメンバーなら大丈夫でしょ」っていうのが大きかったかな。

というのも大嶋さんはもちろん、共同創業者である組田さん(COO)も畠中さん(CTO)も、話した感じやプロフィールを含めて、みんなちゃんとしてたんだよね。

感覚的な話だけど、3人ともちゃんとしてるって実は結構レアで(笑)

大嶋:
リモートで30分くらい話して、その場で即決してくれたので正直びっくりしました!

アンリ:
シードの投資はやっぱり人で決めるからね。

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メディカルフォースの創業メンバーは美容医療業界にバックグラウンドがないですが、投資への不安はなかったですか?

アンリ:
「美容医療業界でBtoBプロダクトかあ」とは思ったよ(笑)

この業界にペインが大きいことはわかっていたんだけど、それを若くて比較的経験が浅いメンバーで乗り越えるのは難易度が高いと思ってたから。

正直、ゆくゆく攻める業界を変えたりピボットしたりする必要はあるかなとは思ってたよ。

けど、まずはこのメンバーに失敗してもいいからチャレンジして欲しいという思いが強くて、それで投資をさせてもらいました。

その結果、今では最近のシード投資の中ではわかりやすく成功している例となってくれているから、投資できてよかったなと思ってます。

大嶋:
事業自体を評価されて投資いただけたわけではない、というのは最初からなんとなく感じていました(笑)

けれどアンリさんは最初から僕らが進む方向に対して「とりあえずやってみな」というスタンスで背中を押してくれて、そのおかげでここまで成長してこれたかなと思っています。

併走して感じたお互いの魅力

これまでを振り返ってお互いどんなところに魅力を感じていますか?

アンリ:
メディカルフォースは、予実をしっかり合わせられるのがすごいなと思っています。

もう少し具体的に言うと、「感覚的にこの時期までにこうあるべき」という目標を”図る力”と、設定した目標に対してコミットして達成する”進む力”のふたつを持っていると思っていて、これはかなり強みだなと思っています。

僕はかなり幅広い領域のスタートアップ企業に対して投資をさせてもらっているけど、結局経営はいかに予実を合わせて、それを積み上げられるかどうかなんだよね。

メディカルフォースに投資してから3-4ヶ月で、「このままいっても大丈夫そうだな」と思ったんだけど、それは開発にしても事業進捗にしても、決めた目標に対して遅れずに達成している姿を見てきたから。

最初は営業の手紙を社長自身が書いていたり、色々模索しながらやってるのを見ていて、それがちゃんと積み重ねになって前に進めているから、僕としては信頼しています。

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大嶋:
自分たちの中ではスタートアップとして「遅れることは死に繋がる」という感覚があったから、合わせるのが当たり前だと思っていました。

客観的な視点でそのようにいってくださるのはすごく嬉しいです!

アンリ:
自分たちにとっては当たり前なのかもしれないけど、その水準は高いと思うよ。
今の当たり前が新しく入った人たちにも伝わって、会社の文化になっていくから、その感覚は持っておいた方がいいかもね。

大嶋:
確かにそうですね。
僕らの会社はこれから自分たちのコアバリューをもっと明確にしていきたいと思っているフェーズなので、参考にさせていただきます!

アンリ:
ちなみに、大嶋さんが自ら手紙を書いてるっていうのは見てて笑えた(笑)

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▲「そういう時の写真は後々面白いから撮っておいた方がいいよ」と笑うアンリさん

大嶋:逆に僕たちメディカルフォースの経営陣から感じるアンリさんの魅力は「お父さん」みたいなところだと思っています(笑)

先ほどもお話ししたように、常に自分たちの挑戦を暖かく見守り、かつリスペクトを抱いて進めさせてくれることが非常に助かっています。

あと、積極的にリスクを取ってくれることも魅力的だと感じています。

実は今回のプレシリーズAの資金調達、他VCからの調達が最後の最後の部分でうまく行かないことがあり、少し苦戦しまして。。

その中でアンリさんは真っ先に追加投資を決めてくれました。

アンリ:
え、めっちゃ自信あったよ(笑)

さっき言ったように、これだけ予実を合わせつつスピード感を持って進められるのってすごいことだから、安心して追加投資できました。

今後のメディカルフォースについて

今後メディカルフォースをどのようにしていきたいですか?

大嶋:
事業は急成長している一方、会社としてはまだまだこれから作っていかないといけない状況です。

そんな中で、今言語化されていない当たり前の文化をもっと言語化して、会社としての文化を作っていきたいと思っています。

個人的に一つあげるとすると、”まだ何者でもないけど何者かになりたいと思っているやる気のある人材を抜擢し、成長してもらえる場としての会社”にしていきたいと思っています。

会社をこれから作り上げていくフェーズだからこそ、こういった部分に共感してくれたり、同じような志を持っている方とはぜひ一緒に働きたいなと思います。

アンリ:
実際、今のメディカルフォースくらいの会社でカルチャーを一緒に作り上げていくのはすごく面白いと思います。

将来的に起業をしたいと考えている人にとっても、このくらいのタイミングはおすすめですね。

大嶋:
ありがとうございます!
ちょうど積極的に採用を行っているので、興味がある方はぜひ一度お話ししましょう!

ラスト

お二人とも、ありがとうございました!

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