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お金を気持ちよく使えた日

昨日は美術展を見に行くために六本木を訪れた。友人と何度か訪れたことはあるが、一人で歩き回ったことはなかったので、せっかくなのでミッドタウンや六本木ヒルズなどを散策してみた。

そこで、ふらっと入ったアパレルショップで気さくに話しかけてくれたお兄さんがいた。ミッドタウンに入っているくらいなので価格帯としてはそこそこ高額なショップで、自分の身なりからして見込み客ではなさそうにも関わらず色々と案内してくれた。

とくに明確に探しているアイテムはないことを告げると、彼のおすすめのアイテムを色々と紹介してくれて、「よかったら試着してみませんか?」と様々な洋服を試着させてくれた。

お店の系統や店員さんの着こなしも普段自分の身につけているものとは異なっていたし、色々試着させてもらっても気に入る物はないだろうなと心の底では思いつつ、色々と提案してもらえるのが嬉しくて彼の話に耳を傾けていた。

最後に試着した服が、今までの自分だったら手に取らなかったようなものだったが意外と自分の好きな雰囲気だった。休日にリラックスして着られそうな、ゆったりとした雰囲気のノーカラーのプルオーバータイプのリネンシャツ。

彼の「休日にこの服で、カフェで本を読んでいるのが目に浮かぶスタイルですね」という一言が刺さり、購入を決めた。

普段自分の着ている服の価格帯からしたら少々高額だが、とても良い買い物をしたなと思う。久し振りに気持ちよくお金を使えた気がする。その商品を手に入れたいという気持ちも大きかったが、何より彼のサービス精神とファッションに対する知識に対してお金を払いたいという気持ちにさせてくれた。

自分はお金を使うことに対する罪悪感がおそらく人より大きく、必要なものを買う時でも少なからずの罪悪感を感じてきたが、その日は本当に気持ちよくお金を使うことができた。お金を使うことに対して、もっと喜びを感じられるようになりたい。

今日は昨日買ったこのリネンシャツを着て別の美術館を巡ってきた。そしてカフェで読書しながらこの文章を書いている。なんて良い休日なんだろう。

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