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American Dirtとスペイン語

"American Dirt" Jeannine Cummins
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メキシコの観光都市アカプルコで、一家全員を巨大麻薬組織に惨殺された母Lydiaと8歳の息子Lucaが、アメリカを目指して逃げるサスペンス小説。
メキシコ難民や不法移民問題を扱った社会派小説として、アメリカで今ベストセラーとなっています。私も昨日からKindleで読み始めました。

著者がいわゆるヒスパニック出身ではなく白人のため、最近話題の"cultural appropriation"(文化の盗用)と批判する人もいて、議論になっているのを、Twitterで今年の前半によく見かけました。
私は文化の盗用とは、全く思わないのですが…(そんなことを言っていたら、外国の社会問題について、誰も何も書けなくなってしまうと思います)

冒頭のショッキングな場面から、グイグイ読ませる小説です。ただ、私には一つ問題があります。
それは、英語で書かれている小説なのに、スペイン語の単語や台詞が非常に多いことです。そして注釈なし。(日本の小説なら親切なので、こういう時、必ず注釈をつけてくれますよね)
例を挙げると・・・

🔴物語が始まって5行目で、お母さんが息子に言う台詞が
”Mijo, ven."
(えっと、ミホは息子、venは"come on"みたいな意味かな…)

🔴そしてリディアとルカは、Abuelaが倒れているのを発見し、ショックで立ちすくみます。
(初めは女性の名前だと思いましたが、Google辞書を引くとスペイン語で『おばあちゃん』でした)

🔴この後、Lucaがrefrescoという飲み物を飲んでいたので、Googleのスペイン語辞書で引くと「ソーダ水」でした。

🔴jefeという単語が出てきた時、スペイン語の得意な母に「『ジェフェ』ってどういう意味?」と聞きました。
母は「それを言うなら『ヘフェ』でしょう」と発音を直され、
「スペイン語でボスという意味ですよ」と教えてもらいました。

まだ10%くらいしか読んでいませんが、スペイン語単語が出てくる度に調べていて、スペイン語の勉強になります。
外国語オタクとしては、そういう意味でも勉強になって楽しめる本です。(物語は辛いですが・・・)
しばらくスペイン語をノートに書きとめながら読もうと思います。

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