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節操ないミーハーだな、と心底思った

最近、古い物語にハマっている。
理由はカンタン。尾崎将也さんの『3年でプロになれる脚本術』を読んで「名作映画100本ノック」を始めたせい。

この「100本ノック」の中には脚本の勉強の役に立つ映画が文字通り「100本」リストアップされている。モノクロ映画も多く入っている。

私は今まで古い映画はほとんど観たことがなかった。

昔の映画って音は聞き取りづらいし、なんにも起こらなかったりするしで、とっつきにくいと思っていた。歴史ものだと悲しいかな、話を理解するだけの教養がなかった。

『風と共に去りぬ』や『ローマの休日』のような超名作さえ観たことがなかった。邦画はさらに輪をかけてひどい。

最近、モノクロ映画を立て続けに観た。

黒澤明監督の『羅生門』が特に衝撃的だった。観終わったあとすぐに図書館に行ってシナリオ集と原作を借りて読んだほど。

なんというか、パンチが効いている。
芥川龍之介の『羅生門』を想像していた。

羅生門ってこんな話だったっけ?

あとで調べたら、映画の『羅生門』は芥川の『藪の中』をモチーフにした映画だった。

どちらにせよ、セリフのインパクトが凄すぎて今まで食わず嫌いしてきたことを後悔した。映画を観てから、改めて原作を読み直し、シナリオ集も読んでみた。

古いのに新しく感じる。

今まで古典なんてつまらないと見向きもしなかったものの中に、面白さが詰まっている気がして急に興味が湧いてきた。

我ながら、なんて軽々しいミーハーなんだろう。

興味を持ったら飛びついて、そこそこ楽しんだら次へ行く。
来週には「やっぱ新しい映画サイコー!」なんて言ってるかもしれない。

でもなにも面白いと思えないより楽しい人生だと信じて、これからも大いにミーハーな趣味を楽しもう。

ちなみに今週は撮りだめていた大河ドラマ『光る君へ』を観て、無性に『源氏物語』が読みたくなり図書館で借りてきた。

光源氏のなりふり構わない節操なしぶりに「おいおい……」と呆れながらも結局夢中になってしまった。
まひろの筆力恐るべし!
私もそのくらい誰かを夢中にさせてみたいものだなあ。


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