見出し画像

『廃墟の片隅で春の詩を歌え』 文庫版について

ツイッターでもお知らせしましたが、電子オリジナル作品としてeコバルト文庫から発売していた「廃墟の片隅で春の詩を歌え」が文庫として発売することになりました。

集英社オレンジ文庫より、上巻1月20日、下巻2月20日に発売予定です。

画像2

画像2


(表紙があまりにも美しすぎて、貼り付けるたびに見とれて作業が止まってしまう…)

みなさまに感謝をお伝えしたい気持ちでいっぱいなのですが、文庫版発売に関しての御礼は、後日このnoteで改めて。

今回は、文庫版と電子オリジナル版の違いについてご説明させていただければと思います。

この『廃墟の片隅で春の詩を歌え』通称:廃墟シリーズは、冒頭に書きました通り電子書籍のみで発売していました。

簡単にあらすじを説明しますと、イルバスという雪国が舞台となり、主人公のアデール(三姉妹の末王女)が革命や姉たちの権力争い、政略結婚などのさまざまな問題に翻弄されながらも、やがて彼女自身が大きな嵐になってゆく、という物語です。

当初は紙書籍での発売予定はまったくなく、電子のみでひっそりと存在していたシリーズだったのですが、みなさまの応援により文庫化が決定したという経緯です。

eコバルト文庫として発売した後に紙書籍になる、という展開がこの廃墟シリーズが初めてのことで、読者さまもどれから読めばいいのか、なにを選べばいいのか、わからないこともあるかと思います。

以下、それぞれの特徴についてまとめていきます。

【オレンジ文庫版】

2021年1月刊

「廃墟の片隅で春の詩を歌え 上 王女の帰還」

画像3

Amazon 購入ページができました(2020/12/14 追記)


2021年2月発売

「廃墟の片隅で春の詩を歌え 下 女王の戴冠」

画像4

オレンジ文庫版は上下2巻構成です。表紙はこのために藤ヶ咲先生が描き下ろしてくださり、上下巻で並べるとイラストが繋がります。

オレンジ文庫版ということもあり、重厚感のあるカバーに仕上げてくださっています。

◆内容は電子オリジナル版から加筆修正したもの

◆特典は上巻のみに収録

特典:書き下ろし短編2編

・ミリアムが主人公の「燃えさかる道を歩いて」

・ジルダが主人公の「宝石箱の中の、失われた世界」

『王女の帰還』の表紙に登場する女性たちがメインの短編です。

※電子オリジナル版のおまけ短編「真夜中の庭園」「肖像画の婚約者」は文庫版には収録されません

本当は下巻にもおまけの短編を入れたかったのですが、本来3巻構成の話を2巻構成にしているため、ページがギリギリで入りませんでした。

下巻に入らなかった短編は、別の機会にみなさんにお披露目できる予定です。

また、こちらの文庫版ものちに電子書籍になる予定です。

【電子オリジナル版について】

1巻 「廃墟の片隅で春の詩を歌え 愚かなるドードー」

画像5

2巻 「廃墟の片隅で春の詩を歌え 雪降らすカナリア」

画像7

3巻 「廃墟の片隅で春の詩を歌え 女王の鳥籠」

画像7

電子オリジナル版は3巻構成です。

イラストは文庫版と同じく藤ヶ咲先生。コバルト文庫ということもあり、華やかに仕上げてくださっています。

◆内容はWebマガジンCobaltの連載が電子書籍になったもの

◆おまけ短編は3巻のみ収録

特典:書き下ろし短編2編

・エタンが主人公の「真夜中の庭園」

・グレンが主人公の「肖像画の婚約者」

愚かなるドードーの表紙にいる男性ふたりが短編の主人公となっています。こちらの短編は文庫版には収録されず、紙媒体で読むことはできません。

電子オリジナル版はすでに発売済ですので、今すぐ全巻購入可能です。

Amazonさんのリンクを下記に貼っておきます。


◼️では、文庫版と電子オリジナル版、どちらを読めばいいのか…

・紙媒体で読みたい!という方

→オレンジ文庫版をお読みください。

・電子書籍で読みたい!という方

→お好きなおまけ短編の方をお選びください

ただし、文庫版の電子版リリース以降は2つのバージョンが電子書籍ストアに並ぶと思います。購入間違い等はくれぐれもお気をつけください…!

(電子書籍は本能のままに購入しがちなので、最悪、文庫版1巻の次に電子オリジナル版2巻購入とか、起こりえるかもしれません)

文庫版・電子オリジナル版、どちらを読んでもスピンオフの『ベアトリス、お前は廃墟の鍵を持つ王女』には繋がります。

画像8

廃墟シリーズより60年後のイルバスが舞台となったお話です。

集英社オレンジ文庫より発売中です。紙でも電子でも購入できます。


◆最後に、どちらのおまけ短編も押さえたい!という方

いらっしゃるかはわからないのですが、ご案内まで。

文庫版から入られた方→電子オリジナル版3巻『女王の鳥籠』購入で「真夜中の庭園」「肖像画の婚約者」が読めます

電子オリジナル版から入られた方→文庫版1巻『王女の帰還』購入で「燃えさかる道を歩いて」「宝石箱の中の、失われた世界」が読めます


以上、長くなりましたが文庫版と電子オリジナル版の違いについてのご説明でした。

また、この廃墟シリーズの文庫化だけでなく、3月には同世界観の新作を発表する予定です。

それもふまえて、みなさまに御礼のご挨拶やお知らせ等をしたいと思っておりますので、また次の機会に。

ここまでお付き合いくださり、誠にありがとうございます。