連続刊行1冊目・見本誌が届きました。

文庫化作業でばたばたしている間に、年末年始があっという間に終わってしまいました。

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

本日、『廃墟の片隅で春の詩を歌え 王女の帰還』の見本誌をいただきました。

スマホ撮影見本誌

本当に……文庫になっている……!

ページをめくって、目次を確認して、登場人物紹介をじっくり見て、一度閉じました。

なんだか信じられないくらいすごいことが、起こったんだな……と。

今のご時世、アデールのお話を完結まで書いて商業で発表できるだけでもすごいことなのに、文庫にまでなりますか、と。

見本誌の一冊を手に取って、めくって、また手に取って、本棚にしまって、またとりあげて、ってやっているうちに、背にしわが寄ってきてしまい、いかんいかん、と伸ばしたりしました。

2013年にデビューして以来、ありがたいことにたくさんの作品を書かせていただきました。簡単に世に出せたものは一冊としてありません。

ですが「紙書籍になる」ということがここまで奇跡的な作品は、私の中では廃墟シリーズだけです。

裏表紙の「天命を待つのはもうやめる。運命は、自ら切り開くもの。」というキャッチフレーズが、なんだかじんときてしまいました。

スマホ撮影見本誌2

読者のみなさまが切り開いてくださった廃墟シリーズ、無事にお届けできることを、今は切に願っております。

本作品は電子書籍を手に取ってくださった方・スピンオフの『ベアトリス、お前は廃墟の鍵を持つ王女』を手に取ってくださった方、みなさまのお力で紙書籍になることができました。ありがとうございます……!!

こちらの上巻「王女の帰還」には電子書籍版の1巻~2巻の冒頭にあたる部分までを収録しております。

そして、重要なのはおまけ短編が2編入っていること!

ジルダとミリアムが主人公です。

電子書籍版をすでに読まれた方はご存じかと思いますが、下巻からが怒涛の展開です。ぜひ最後までついてきていただけたらと思います……!

ちょっと不穏なタイトルの意味も、下巻で明かされる予定です。

緊急事態宣言となり、夜はお店も閉まり、大変な情勢の中での連続刊行となりました。

どうかみなさま、ご無理のない範囲で物語にお付き合いいただけたらと思います。発売日当日に書店さんに本作品が置かれていないことも考えられますので(実は私のよく利用する書店にはいつも自作は置かれていないのです……)、念には念を入れられるという方は事前の入荷確認やご予約等もご検討いただければと……。

発売日は2021年1月20日です。


極寒の雪国イルバスのお話は、ちょうど寒さがこたえる今の季節に読んでいただければ、よりいっそうお楽しみいただけるのではないかと思います。

みなさまのおうち時間や通勤通学のお供に、本作品をお迎えいただけたらうれしいです。