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臨川茶室方丈日記「風流也」2020.11.11


ずいぶん風が冷たくなって、風が強いこの日。季節の変わり目、新しい季節の兆し。

茶室への道の木戸には、寒くなるほど凛と咲く椿が出迎えてくれている。



本日の掛軸「風流也」。雪底老師のお筆です。書はこう書かれています。「流風也」



掛軸の下には、獅子の香炉。
普彩先生が学生時代に作ったもので、見るものを惹き付ける強い力があり、陶芸家への道も強く勧められたそうです。



お軸の読み解きをお聞きできず、
後で調べてみると、

現代では、上品な趣や雅なことを風流ととらえていますが、

本来は、思慮、分別、作為を超えたものを風流と言ったそうです。

風の流れが、あるがままの自然が風流なのです。

今日の風の冷たさに、“”いやだな”と思った自分を省みます。

不易流行の、変わらないもの原理原則の不易はいつもそこに、

変化する流行ばかりに目を止め、好き嫌い、良い悪いの分別にあくせくしてはいないだろうか?

あるがままを受け止め、不平不満に片寄らず、本来の命を生かす、生命エネルギーを燃やすことに心を傾けたい。

寒くなればなるほど凛と咲く椿のように。
 

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