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映画「空母いぶき」二つの人間の性

何気なく、映画「空母いぶき」(原作かわぐちかいじ)を観て驚きました。

最近読んでいる北御門二郎さんやトルストイからのメッセージと根源的にリンクして、深く考えさせられます。


近未来映画、日本の領土尖閣諸島の島が第三の新興国に侵害され、海上自衛隊の空母いぶきが護衛艦と潜水艦を従え出動した。

艦長は、元航空自衛隊のエースパイロット秋津竜太、“力には力をの武力行使・命をかける”

副艦長は、海上自衛官新波歳也、“専守防衛・人命第一・戦争阻止”

専守防衛とは、武力攻撃を受けた時初めて防衛力の行使、自衛のための必要最小限に止める、防衛力の保持も必要最小限に。

戦闘が始まり、秋津と新波が、どう相手と戦うのかでことごとく衝突する。

また、海自 潜水艦の敵潜水艦との戦い、護衛艦の中の一隻がとった行動、

戦闘を戦争に拡大しないために、

秋津や新波、護衛艦や潜水艦での、“力には力をの武力行使、命をかける”のか“専守防衛・人命第一・戦争阻止”なのか、ずっと、絡まりあっていく。



「ある徴兵拒否者の歩み」北御門二郎著
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北御門二郎さんの、銃殺刑覚悟の兵役拒否、身をもって示した「絶対非暴力・絶対平和」
“人を殺すのは、いけないものはいけない。真実に理由はない。人間の中に書いてあること”

それは、“力には力をの武力行使で命をかける”という秋津の考え方より、新波の考え方“専守防衛・人命第一・戦争阻止”の考え方が近い、

何があっても戦わない、どんな理由にせよ戦わない、人を殺してはいけないことに理由はない、とする北御門さんは、また次元が違う。

北御門さんは、ある中学校に呼ばれて「絶対非暴力・絶対平和」を講演された時、その後に校長先生が、“北御門さんの絶対非防衛・絶対平和を心に置きながら、大事なもの守るためには時として戦わなければならない時があります”というお話をされた。
北御門さんは、
“人を殺してはいけないに、どんな理由もない、真実に理由はない。どの宗教にも人を殺していいという理由はない”、と。


「北御門二郎 魂の自由を求めて」ぶな葉一著
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映画の中でも、戦闘が戦争に拡大するかの国の命運にかかわる瀬戸際で、自分や仲間たちの命の生きるか死ぬかの瀬戸際で、

力には力をの武力行使に命をかけるのか、専守防衛の人命第一に命をかけるのか、

“今先にやらなければ、やられる” 圧倒的な現実を前にして、みな逡巡する。


いつの時代にもある、その二つの迷い、二つの欲、

“力には力をの武力行使で命をかける” 勝ちたい・自尊心の欲は、優劣を決めねじ伏せる争い奪い合う世界、

“専守防衛・人命第一・戦争阻止”の
負けたくない・守りたい欲は、相手も立ち自分も立つ、歩み寄り分かち合う世界。

その秋津の“勝ちたい”と、新波の“負けたくない”の違い、

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少し話は飛びますが、
霊長類学・ゴリラ研究の第一人者元京大総長の山際寿一さんは、人間をゴリラやサル側から照らし出すことによって、人間を外側から観察し理解しようと研究してきて、

サルが争う時は、相手をねじ伏せて欲しいものを手に入れる、“勝ちたい”であって、

ゴリラが争う時は、仲裁が入るのを待って、お互いの面子を立てて、引き分ける“負けたくない”であると。

進化上、サルよりもゴリラに近い人間にも、サルの優劣をつけるニ元論“勝ちたい”ではなく、互いの面子を立てる一元論“負けたくない”の本性があるという。


「空母いぶき」では、その秋津の“勝ちたい”と新波の“負けたくない”を柱として話は進む。

いつの時代も、人間の中に本来あるゴリラ性“負けたくない”が、欲しいものを手にしたい欲望サル性“勝ちたい”に曇らされている。


「人は何で生きるか」トルストイ著
「胸に手を当てて考えよう」トルストイ著
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トルストイは、争わず一人ひとりの尊厳を大切にするゴリラ性が、優劣をつけ欲しいものを手に入れるサル性に曇らされていると、人間の生き方に警鐘を鳴らしています。

私たちの中に元々ゴリラ“負けたくない”がいても、それが見えなくなって、わからなくなって、欲望のままの“勝ちたい”サルが、我が物顔でいる。

私たち人間に元々あるゴリラ基軸を、欲望や損得勘定で揺さぶるようなことが日々起こります。

だからこそ、見失わないように、間違わないように、勉強して、縦糸の読書で、欲望の曇りを磨いて行こう。

戦闘が戦争へ拡大するのか?
「空母いぶき」の秋津と新波は、極限の中でぶつかり合って、そこに見えてきたのは…


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