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坂東玉三郎さんの歌舞伎

本日10月24日、名古屋・御園座で行われた「坂東玉三郎特別公演」を観に行ってきた。歌舞伎は何度か観たことがあるけど、坂東玉三郎の演目は初めてだったから、事前にネットで予習して臨んでみた。

プログラムは口上、阿古屋、石橋で、14時開演の16時半閉演。13時過ぎに御園座に着いて、ちょっと早かったかな?と思ったら、千穐楽ということもあってたくさんの人だかり。着物の人もちらほらいて、さすがだ〜とワクワク。物販にも大勢が列をなしてて、グッズが飛ぶように売れていく。そりゃそうか、でも改めて坂東玉三郎の凄さを目の当たりにした。

チケットは、取るのが遅れたからA席しか残ってなくて、高いな〜う〜んとかってぶつぶつ思ってたけど、結果的には……….A席でよかった!😭やっぱり近い方がお顔も着物もよく見えて、目が潤う….

初めの口上では、中村三兄弟と玉三郎さんのご挨拶。緊張するだろうに、あんなに趣深い言葉をすらすらと喋るの、すごいな〜。とほくほくと感心。玉三郎さんの着物紹介コーナーもあって、花魁が着る打掛を披露してもらい、その艶やかさと繊細さに呑まれた。江戸の人々の色彩感覚と美意識に触れられて、この時点で結構満足したりもした。

阿古屋での玉三郎さんは、なんていうか水だった。1人だけ、肉体を持ってるはずなのに水のように透き通ってた。演じているんじゃなくて、阿古屋が乗り移ったような。所作の一つ一つに纏まりがあって、しとやかで、凛としていて、でもこれは、年齢のなせる技でもあると感じた。はっきり言って、70歳の男性が演じているとは思えない気品とたおやかさだった。ブレがない。芯が見えた。こんな演者、なかなか見たことない。魅せるってこういうことなのかって、これまた学びになりました。


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