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つあおとまいこのゆるふわアート記

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みなさん、こんにちは! 浮世離れマスターズのつあお&まいこです。ゆるゆるふわふわのアートツアーに参加しませんか。
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つあおとまいこのゆるふわアート記とは?

浮世離れマスターズのつあおとまいこがアート作品を実際に見ながら語るゆるゆるふわふわのトーク記です。読者の皆様と一緒に浮世離れできれば本望です。「和樂web」(小学館)にもたくさんのトーク記事を掲載しています。 ※つあお/小川敦生と「アートでハッピー」こと菊池麻衣子、それぞれの記事も時折こちらで配信しております。 えっ? つあおとまいこって誰だって? 年間美術展訪問数は、2人合わせて年間300件以上。 アートを前に、スーパー浮世離れな会話を繰り広げては、ハッピーワールドに

あの岸田劉生の名画にも電柱?! 電線・電柱を描いた傑作が全国から練馬に集合✨

「電線絵画展」という世にもまれな切り口の美術展があるというので、練馬区立美術館に出かけました。いやぁこんなに電柱や電線が絵に描かれていたのかと、びっくりの連続でした。 つあお 文明開化といえば、「最後の浮世絵師」と呼ばれた小林清親。近代的な夜景の絵をたくさん描きましたからね。でもこの「電線絵画展」では昼の風景の中に電柱と電線がたくさん!! まいこ 清親については明治の版画家っていう漠然としたイメージだったんですが、電柱を描いた作品にはびっくりしましたよ。この錦絵の電柱、何

ヤフオクで買った昭和6年の『週刊朝日』の小村雪岱挿絵に目がキラキラ👀✨ 足で弓を引く女性の運命が気になる!

過日、三井記念美術館で見た小村雪岱。日比谷図書文化館でも企画展が開かれています。出かけてみると、また異なる味わいがありました。さらにつあおは、ヤフオクで雪岱の挿絵の入った雑誌を見つけ、そして…。 つあお 今日は小村雪岱の続編(前回の記事はこちら)です。どれだけ思い入れがあるんだ! って感じですね😁 いや、あるんですよ。ということで、日比谷図書文化館の「複製芸術家 小村雪岱」展は、楽しかったですね。 まいこ 前回出かけた三井記念美術館の「小村雪岱スタイル」展では、小説に描い

昭和モダンの叙情にハートを射抜かれる💘小村雪岱の美に酔ってみよう✨

鈴木春信の浮世絵を思わせる美人画を描きながらも、大正から昭和初期にモダンでオシャレな作風を展開した小村雪岱(せったい)。三井記念美術館で開かれている特別展「小村雪岱スタイル」で、団扇絵、肉筆画から書籍の装幀までのたくさんの「スタイル」を楽しみました。 まいこ 雪がしんしんと降っている中に、傘をさしてしゃがんだ美女! この絵、うちわの形が素敵ですね! つあお 小村雪岱、たわくしは昔から好きなんですよ。江戸時代の浮世絵っぽいんだけど、すごくモダン! うちわの形って、こうやって

北斎や写楽など、天才浮世絵師たちの肉筆画(1点ものの絵画)がずら~り✨蜘蛛の巣の上に人?『鬼滅の刃』っぽい場面も!

すみだ北斎美術館で始まった「筆魂(ふでだましい)」展。同館には珍しく、浮世絵師による肉筆画の名品が集まった。「浮世絵の先駆」ともいわれる岩佐又兵衛から幕末の葛飾北斎や歌川国芳まで。肉筆画ならではの筆触を楽しみながら鑑賞を進める中で、2人は実に風変わりな作品に出合った。 つあお まいこさん、この絵、蜘蛛の巣の上に女性が乗っかってますよ! まいこ うわぁ、すごいインパクトですね! 川又常正《見立羅生門図》(江戸時代、享保〜延享年間[1716〜48年]頃、絹本着色、個人蔵)前

音楽であふれるパリがモノクロ写真でやってきた📷ドアノーと一緒に歌って、踊って、恋をしよう✨

ロベール・ドアノーはパリの音楽風景をたくさん撮影した写真家でした。Bunkamuraザ・ミュージアムの『写真家ドアノー/音楽/パリ』展は、音がないのに会場は音楽に満ちており、日曜ヴァイオリニストを自称する音楽大好き人間のつあおは、最初から最後までご満悦。フランス映画やクラシック音楽が好きなまいこはまいこで勝手にパリの空気に浸っています。 つあお パリと言えばアコーディオンです! まいこ こんなに若くて綺麗な流しのアコーディオン弾きもいたのですね。ドアノーが写真に撮ってる!

寝てる猫の背中にガムで描く?端正な白磁に大胆な裂け目?コロナ中にパワーアップしたアート続々✨

文化庁の派遣で海外にしばらくの間滞在して制作にいそしんだりインスピレーションを湧かせたりした美術家たちの展覧会「DOMANI・明日展」(国立新美術館)にお邪魔したところ、なかなか刺激的な作品が並んでおりました。まずはガムの作品から。 つあお 大田黒衣美さんのこの写真作品、なんか変わってますね。 まいこ 写ってるの、チューインガムなんですよね。 大田黒衣美《sun bath》展示風景 つあお そうなんですよ。会場で作品のすぐ近くで見て初めて気がついたっていう間抜けなたわ

千葉正也は創造主だ!絵画の新世界をオペラシティで発表。使徒はペットのカメ?!🐢

千葉正也さんは1980年生まれの気鋭の現代美術家。つあおとまいこが東京オペラシティアートギャラリーで開かれている立体的でダイナミックな構成の個展会場を訪れると、そこで思わぬ発見がありました。何と、亀がいたのです。 つあお この会場、亀がいるんですよ! まいこ 美術展に亀! 生きた亀ですか? つあお 木屑を敷き詰めた通路のようなものが会場全体に張り巡らされていて、すごいインスタレーションだなと思ったら、亀のウォーキングのための道でした。 東京オペラシティアートギャラリー

螺鈿から広がる恋文考💌大事な手紙はきらきらの箱から出てくる!

美しく光る貝殻を漆の箱などに巧みに貼ったり、埋め込んだ螺鈿細工(らでんざいく)のきらきら。つあおとまいこは、その美しさに吸い寄せられるかのように、根津美術館で開かれている「きらきらでん」展を訪ねました。 つあお きらきら好きって、よくわかる。カラスと人間は光り物が好きなんです。 まいこ 螺鈿細工はホントにきらきら。玉虫色に輝くのもステキですね! つあお 緻密で華やか! 貝殻をこういう風にはめ込む形で漆の工芸品に使おうと最初に思った人は素晴らしい。 まいこ これ、結構い

色香は肌身離さずに✨お洒落なミニチュアボトルで携帯しましょ!

「香りの器」って何だろう? 企画展のタイトルにそんなことを思いながら、つあおとまいこはパナソニック汐留美術館を訪れました。古代ギリシャから現代日本までの器がずらり。「香り」を入れておく器の数々だったのです。 一歩足を踏み入れると、そこは宝石のような香水瓶の世界。香水好きのまいこは無我夢中に! つあお このピンクの瓶、すっっっっごくちっちゃいですね。 「香りの器 高砂コレクション展」展示風景(パナソニック汐留美術館) まいこ ほんとだ! 最初に会場を回ったときに撮った写

「鍋島」に描かれた7つの壺の謎。勝手に推理!そしてお皿からは食べ物が?!

サントリー美術館の「美を結ぶ。美をひらく。」展を訪ねた2人。つあおは1枚のお皿の前で立ち止まり、じっと眺め始めました。 つあお このお皿、なんで壺が描いてあるんだろう? まいこ ????? きれいなお花とかならわかるけど、謎ですね。 つあお しかも7つも。よく見ると背景が面白い。 まいこ 波々になってる。もしかして、「墨弾き」(すみはじき)の技法が出てるのは、この波のところなんですかね。 《青磁染付七壺文皿》(18世紀、径20cm、鍋島藩窯、サントリー美術館蔵)展示

銀座だよ! 彫刻家絹谷幸太と画家ルオーの「奇跡」のコラボ

みなさん、こんにちは。「つあおとまいこのゆるふわアート記」の記念すべき第1回。『絹谷 幸太、ルオー「Georges Rouault Inspire Kota Kinutani ~時代を超えた2人展~」』が開かれている東京・銀座の吉井画廊を訪ねました。彫刻家の絹谷幸太さんと19世紀後半から20世紀前半にかけて、フランスで孤高の境地を切り開いた画家ジョルジュ・ルオーのコラボ展。あるときいつも作業をしているアトリエで優しい光を放つ石があり、作業場に運んで無心に手を動かすと十字架が浮