6.5. とりあえず寝たかった日の夕方

ここニ夜は、本当に悪夢ばかり見ていた。


最近会えていない友人が泣いていて、ひどく辛い思いをしている。そしてそれを抱きしめて、私は一緒に泣いていた。

それが最後に見た夢で覚えていることだった。


他にも何かが怪獣に化けた夢があったことも覚えてる。でもすべてはおぼろげ。でもたしかに、息が詰まる夢で、ハッとした瞬間に少し意識が覚めた感じがして、でもまだ夜中だと感じられる身体の意識みたいのがあって、また眠りにつく。そして、苦しくなる夢を見てまた意識が覚める。その繰り返しだった。




ひどい二夜だった。




吉本ばななさんの、有料メルマガがエッセイとして出版されたすべての始まりを読んだ。全部じゃなくて。読み始めたって意味ね。


一頁目の言葉についての散文から涙が出そうになった。どうしてこの短いひと文、ふた文だけで、こんなにも心が動かされるんだろう。世界を愛おしく見ることができると思った。

嬉しかった。




読み進めるにつれて、クススって笑ってしまったり、じわぁと涙が込みあげてきたり、忙しいエッセイだけど、そういう宝ものみたいな瞬間が詰まっているんだ。(あと、どうしても嫌われるという話もどさどさと)

人間の敵は人間だから、宇宙をみようって書いてあった。そうしたらあなたと宇宙の一対一だからって。



それは、たとえば、風に揺れる枝葉を眺めることだって。


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