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㐂つね

僕は猿沢池の近くが好きだ。奈良県らしさが多く表れる情景に、どこかノンストレスな空気を感じる。

多分、鹿も同じ気持ちだと思う。じゃないと鹿だってあんなにリラックスできない。


そんな鹿の都、奈良に「キツネ」がやってきた。前所属チームの本拠地、長野市では冬は稀に見れたことがあった。

ルーキーイヤーに、自動車免許のない僕の移動手段は自転車。そんな僕に容赦なく降り注ぐ雪の中、必死に自転車を走らせている最中。

前から記憶の中にあまり馴染みのないフォルムをした動物が前を通った。よく見るとドラマ「北の国から」でしか見たことのなかったキツネが悠々と走っていった。


噂話や人脈を考えると、世界は狭いと思うことが多いが、その時ばかりは自分が知ってる世界はまだまだこれっぽっちか。と感じたのは大袈裟ではない。


前振りが長くなったが、奈良にやってきたのはそのキツネではない。



このキツネだ。



新しくできた商業施設「猿鹿狐ビルヂング」の一角に構えるこのお店は、クラブのスポンサー様である東京・代々木上原にあるフレンチレストラン「sio」様の関西初出店のお店だ。


そしてその施設も同様に

クラブスポンサー様である「中川政七商店」様のものであり、同社の本店としても機能している。


※正確ではないので、詳細はこちら


2つのお店と僕の関係は、言わずもがなクラブの前社長と、その流れからご紹介でお繋がりさせて頂いた「スポンサー」様といった仲である。

sioの鳥羽周作さんに関しては

現在は朝の情報番組「スッキリ」でもお馴染みになった、飛ぶ鳥も落す勢いのあるオーナーシェフ。

サッカー畑からの華麗なる転身に見えるが、その裏には多くの下積みを積んだお話は聞かせて頂いたし、今尚、絶え間なく挑戦を続ける姿には大きな「刺激」をもらい、陰ながら常に注目している。

もちろんサッカーも大好きで、お店を訪れた際には熱いサッカー談義に美味しい料理に、恐縮ながら僕にとっては、サッカー界から羽ばたいている人生における「偉大な先輩」である。



そんな素敵な出会いがあった奈良一年目。






ここに綴ることでもないが、



クラブも新しいことにチャレンジしていた。個人としてもチームとしても前進していた。なかなか上手くいかず苦しんだ。

そして結末は知っている人なら知っているだろう。


おそらくクラブに関わる皆様が

「なんて日だ!」って言いたくなるような年末を迎えていた。


思うことは沢山あるだろう。それは僕だけではなく、多くの人々が考えたことだし、実際に今でも話は出てくることもある。



けれど、

人は時に道を踏み外すし、失敗もする。

誰だってそれはみんな一緒。神様ではない。


今こうして僕がここに文を打ち込むことすら、捉え方によっては「間違い」や「過ち」と思う人もいるかもしれない。


でも長い人生において、最後はプラスマイナスはゼロ。だと信じている。むしろ、いつかの。あの時の。「マイナス」が次の「プラス」を生み出す原動力になっていると感じるし、その経験は明日の自分を強くすると信じている。



最後自分の命が終わる時に

「笑って死にたい」

と言いたいところだが、もう少し現実的に捉えて見て「笑顔」の多かった人生だったと思えれば、その時点でプラスだと僕は捉えたい。



あの時の「出来事」を肯定するわけではないが、以前も書いたけれど人生においてはキッカケで、その先に続くストーリーの一部に過ぎない。



少々脱線したけれど


そう思って

もし嫌なことや、辛いことがあっても


「猿鹿狐ビルヂング」に訪れて

「㐂つね」に食べにいけば元気が出る!

と思うくらい、素敵な料理にサービスでした。



中川さん・鳥羽さん

改めて、オープンおめでとうございます。

また是非お会いできる日を楽しみにしてます!

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