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超選別法が焙煎に与える影響

超選別法を行うことでコーヒー生豆の横幅と縦幅が均一化されるということは、コーヒー生豆の表面積と体積が均一化されるという意味です。自分で言うのも何なのですが、ここまで均一化されたコーヒー生豆を私は見たことがありません。世界中を探しても私が超選別したコーヒー生豆以上に均一化されたコーヒー生豆は無いと断言できます。

自家焙煎珈琲をつくる人なら絶対にこの均一化されたコーヒー生豆を焙煎してみたいと心の底から思うはずです。だって仕入れたコーヒー生豆が粒揃いだったら焙煎士は喜びますからね。

コーヒー生豆が均一化することでどのような結果になるかと言いますと、焙煎後の品質レベルが想像以上に引き上げられます。これは文字通り、皆さんが想像する以上の品質向上です。その理由を説明します。

コーヒー生豆が均一化されると次の「焙煎工程」に想像以上の向上をもたらすことになるのです。焙煎工程は簡単に言うとコーヒー生豆を適温まで加熱して、その状態を一定時間だけ維持するだけのことです。

しかし、コーヒー生豆の横幅や縦幅がバラバラの状態、つまり表面積や体積がバラバラのコーヒー生豆が混在しているとどうでしょうか。それぞれが適温に達するまでの時間もバラバラなのです。

小さなコーヒー生豆が適温に達したとしても、それよりも大きなコーヒー生豆は適温にはなっていない。
大きなコーヒー生豆が適温に達した時には、小さなコーヒー生豆は適温を維持するタイミングになっている。
小さなコーヒー生豆の焙煎度が程良い状態になっていても、大きなコーヒー生豆は適温を維持するタイミングだったりするのです。
そして大きなコーヒー生豆の焙煎度が程良い状態になった頃には、小さなコーヒー生豆は焙煎度がいき過ぎているわけです。
つまりタイミングがバラバラになっているのです。

業務用の大型焙煎機など一回の焙煎で投入するコーヒー生豆の量が多ければ多い分だけ焙煎度のバラツキが起きてしまうのです。このようなメカニズムで焙煎ムラが起きてしまうことはロースターは良く理解していることです。

しかし現実問題としてコーヒー生豆を均一化する方法が無かったので、解決できない仕方ないこととしてロースターは別の方法を模索するわけです。

その別の方法とは、大型焙煎機の改良です。

撹拌アームを改良、吸排気ダンパー装備、焙煎釜への余熱時間を調整、コンピューター制御で温度管理などですね。その分だけ焙煎機の値段は高くなりますし、焙煎機の扱いそれ自体の難易度も上がることになました。

焙煎というコーヒーの美味しさを左右する重要な工程にもかかわらず、作業効率を重視して一回で大量に焙煎しようとした結果です。そのコストは商品の価格もしくは、品質に反映されることになるわけです。

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