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超選別したコーヒー生豆は焙煎が簡単

大量のコーヒー生豆を一回の焙煎工程で焼こうとすることは、ただ焼くだけの焙煎工程をいたずらに難しくしていると私は考えています。もちろん商売ですから生産効率を向上させて、多くのお客様に美味しいコーヒーを提供するための努力は必要だと思いますし理解できます。でも効率を重視しすぎて美味しさを犠牲にしてしまっては元も子ありませんよね。

毎日自家焙煎したコーヒーを飲んでいるので分かることなのですが、コーヒー生豆は少量で焙煎する方が、焼き上がりのコーヒーは絶対に美味しいです。理由はとても簡単です。焙煎ムラが無くなるからです。

先ほども述べたように、大量のコーヒー生豆を一回で焙煎しようとすると焼きムラが出やすくなります。さらに言えば、コーヒー生豆のサイズがバラバラでピーベリーも混在してたらなおさらです。焙煎釜を十分に予熱していたとしても、温度が低いコーヒー生豆を大量に投入するのだから焙煎窯の内部温度は急激に変化します。焙煎窯内部のコーヒー生豆を撹拌アームで混ぜてもサイズがバラバラなので温度上昇もバラバラ。厳密な意味で言うと均一に焼けるはずが無いんです。

誤解を恐れずに言います。大量焙煎で美味しいコーヒーを焼くことは至難の業です。よほど焙煎士の感覚が鋭くて、経験が豊富で、使っている焙煎機に慣れていなければ狙った焙煎はできないことの方が多いのではないかと思います。

焙煎豆の焼き色やハゼ音を焙煎度の目安にしている場合は、コーヒー生豆が不揃いだったら判断が余計に難しいはずです。焙煎士の多くは焼き色を目安にしていると思います。だからコーヒー生豆が粒揃いだと喜ぶ焙煎士が多いわけです。それなら究極言えば、コーヒー生豆の一粒一粒が超選別基準で厳格に均一化されているスーパースペシャルティコーヒー生豆を焙煎するべきだと私は思います。

私は熟練の焙煎技術など持ってません。自家焙煎の経験も6年ですから。だから私は少量焙煎しかやってきませんでした。そもそも趣味の自家焙煎です。自分が日々飲む分だけを焙煎できればそれで良いというスタンスです。それに超選別法です。スーパースペシャルティコーヒー生豆を大量に準備することが至難の業。もし仮に大量にスーパースペシャルティコーヒー生豆を用意できたとしても、大量焙煎は難易度が高くて、経験値が上がるまでは何度も失敗する可能性が高いのです。

スーパースペシャルティコーヒー生豆がもったいなくて、そんな無謀な挑戦は選択肢にすらなかったというのが正直なところです。その結果、幸いにも少量焙煎を極めることができたのはある意味で幸運だったと思います。だって少量焙煎なんてお店では必要ないから教えてくれる人がいない特殊な焙煎技術ですからね。まあ少量焙煎は少量がゆえに簡単で、誰でもすぐに極められますが(笑)

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