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CTI基礎コースから丸2年。コーチングを一口味見するはずだった僕を一変させた基礎コースは何だったんだろう?

先月、CTIからコーチ資格CPCC認定を受けた私が基礎コースを受講したのは、2022年7月5日のことでした。今日、あれからちょうど2年。

基礎コースを受けた時は、ほんの爪楊枝一口分の味見のつもりでした。応用コースにさえ進むつもりが無かった私が、今やコーチングを生業とし、CTI認定コーチになるとは、人生分からないものです。

CPCC認定を受けた今、基礎コースで起きたことを振り返るのが、なんだかとても大事な気がします。基礎コースで起きたこと、応用コースに進むと決めたことを綴ってみたいと思います。あくまでも一人の受講者の私見として、お読みくださると嬉しいです。


基礎コースに申し込んだきっかけは、フィガロのウェビナーだった

2022年6月に参加した、フィガロジャポンBWAセミナー「あなたの可能性を拓くコーチングの世界」に参加したのが、基礎コースを申し込むきっかけでした。

当時の僕は5ヶ月の傷病休職から復職して「コーチ」という役職をもらっていました。その役職を「タテでもヨコでも無い関係から組織を支える」と認識していたのだけど、「名刺にコーチって書いてあるのに、コーチングのことを知らないってどうよ」と思っていた矢先、知人のSNSにあった告知を拾って参加したのです。

その時お話されていた、CTI JAPANファカルティの畑中景子さんの話にどこかピンときてしまった。「あ・・・俺もこれやりたい」そう思って、セミナーが終わった瞬間にオンラインの基礎コースを申し込んでいました。何が決定打だったのかいまだに分かりませんが、とにかくピンときて、心が震えて動いたのです。

受講費用は12万円(当時、ウェビナー割引後) 。自腹を切ってこれだけの投資をするのは初めてだったこともあり、震える手で決済したのをよく覚えています。「こんだけ払うんだから、元を取らなきゃ!」と思っており、まさか応用コースに進むとは思ってもいませんでした。本当に爪楊枝一口分の試食をして、売り場からそそくさ立ち去るつもりでした。あの時は。


元を取るぞと躍起になっていた僕が基礎コースを受けて感じた変化

初めてコーチングを受けて思ったのは「今、何が起こった?」

初日、僕の頭の中は受講料の元を取ることでいっぱいでした。

自己紹介やチェックインが終わり、ファカルティから「最初に、デモコーチングを行います。私がコーチをしますので、どなたかクライアントになってくれますか?」と聞かれ、「元を取らなきゃ」モードの僕は「ハイ!」と手を挙げました。

このデモコーチングが、僕にとって人生で初めてコーチングだったのです。

時間にして10分ほどだったでしょうか。正直、僕が何を話したのかよく覚えていないのですが、強く覚えているのは、「なんだ、これ!?」「今、何が起こった?」と思ったことです。

もう少し言うと、「自分が、今まで話したことのないことを初対面の人に話せている」と感じました。1対1の安全な協働関係が創られることで、初対面の人であれオープンに話せることに驚きました。今だから感じるのは、もしかしたら自分とも協働関係を創ることができ、今まで話したことのないことを話すことにOKしてあげられたのかもしれません。

また、「自分が思っている課題に対してじゃなくて、自分の価値観や気持ちに焦点が当てられている」と感じたことを記憶しています。課題解決のHOWではなく、「その時、どんなとおるさんなの?」と、まさに人に焦点が当てられていたのです。

デモコーチングという時間を経て、2.5日の学びはどんどん深まりました。いつしか「元を取る」はどうでも良くなっていた気がします。基礎コースを経て自分におきた変化を、いくつか書いてみます。(あらためてお伝えしますが、いずれもごく個人的な私見であることご容赦ください)


基礎コースBefore/After ①会話ではなく対話なのかも

それまで、1対1のコミュニケーションは、会話すなわち「言葉のキャッチボール」だと思っていました。それは、相手のど真ん中に最短最速で届くように投げるイメージです。

一方で、コーチングでは対話のように感じました。互いに水面の上から静かに言葉という石を落とし、その波紋が拡がる。波紋が増幅するか打ち消し合うか分からないが、その様子から話し手は自分の中から何かを気づきを得る。そんなイメージです。


基礎コースBefore/After ②沈黙や直感が味方になった

僕は、会話の中で沈黙がとにかく苦手でした。沈黙が生まれると、「あれ、何か変なこと言ってしまったかな」「怒ってる?」と思ってしまい、その場を取り繕ってしまいがちでした。しかし、沈黙の時間こそ、話し手が自分の内面を見に行っている大事な時間であることを学び、沈黙がこわくなくなりました。

そして直感も同じく。「なんだか迷っているように見えますよ」なんて口が裂けても言えなかった。「なんでそう思うの!?」と聞かれたら「いや、何となくでして・・根拠ないこと言ってすみません・・・」としか答えられない。しかし当たり外れはどうでもよく、感じたままを伝えることがトリガーになり、相手が自分の内面を見に行くということを学びました。


基礎コースBefore/After ③相手を聴くということ

聴くということは「話の内容を正確に理解する」と思っていました。そう思っていたので、最初はずっと「一言一句メモを取らなきゃ!」と思っていたのです。

しかし、「聴く」とは、話の内容を正確に理解するだけでなく、話し手のエネルギーを聴くことでもあると学びました。喩えて言うなら、話し手をサーモグラフィカメラで映しながら「あっ!今の言葉で、赤くなった!!」とキャッチするような感じでもあります。


基礎コースを受けた後のこと

コーチングしたい!という気持ち

基礎コースを受けた後、CTI卒業生の知人にこう伝えました。

コーチングってすごいですね!
魔女の宅急便のキキが「このホウキにまたがったら飛べる!」と知った時って、きっとこんな感じだったんでしょうね!

こんなスキルを学んだものだから、どんどん使いたくなる。同僚に「コーチングします!」なんて声をかけたりしていました。

そう、「コーチングします!」だったのです。やがて、この気持ちが違和感につながり、そこから応用コースに進むことを決めることになるのです。


「コーチングしたいのではない、コーチでありたいのだ」と思い、応用コースへ

そうやって「コーチングスキル」を手に、コーチングをしてきた自分に生まれてきた違和感とは何だったのか。

目の前の相手は、リアルな今のテーマを話しているのに、
自分は「コーチングの技術を使いたい」なんて、相手に失礼じゃないか?
それって本当にいいの?

コーチングをしたいの? それとも、コーチでありたいの?

僕は前者にNO、後者にYESでした。その瞬間、基礎コースで味見するだけで十分と思っていた僕が、応用コースに進むと決めたのです。


ここまで僕の体験談を読んでくださってありがとうございました。基礎コースを受けてみようかな、基礎コースのことを思い出してみようかな、と思ってもらえたら嬉しいです。

今日も佳い日で。

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「向かいたい未来へ行動するために、コーチングで伴走させてください」
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