見出し画像

言葉に全てを委ねなくていい (#35)

こんにちは。
とある土曜日の出来事を通じて、感じたことを綴ってみます。

その日は朝から、近くの農家さんを援農してきました。
援農の詳細は、援農について綴ってきた記事をお読みいただけると嬉しいです。
バックグラウンドも様々な方々が集まり、農家さんからの指示のもとでひとつの目的に向かって作業をしていきます。

そのあと午後は、自宅近くの児童館で、小学生向けイベントのお手伝い。
昼から夜までの通しイベントがあるらしく、夕食を作るのに保護者の手も欲しいということで、お手伝いに行きました。

このふたつに共通すること。
それは、「はじめまして、今日はよろしくお願いします」から始まることが多いのです。
そうして、言葉少なに黙々と作業が始まるものの、いつの間にか個の作業が全体として成立していくのです。
言葉少ない状況なのに、ある意味の不思議さを感じます。

お互い、バックグラウンドも価値観も想いも悩みも全く分からないのです。
なんなら、名前も分からない。
しかし、ともに共通する目的のもとで身体を動かし、掛け声を掛け合う中で、チームワークというか、全体として成立していく感覚。
そうして、身体をひとしきり動かした後に、ようやく言葉が交わされます。

この経験を通じて感じるのは、「言葉に全てを委ねようとしなくていいんだな」ということです。

最近、尹雄大さんの「聞くこと、話すこと」という本を読んだこともあって、そう感じた部分もあるのですが、
決して滑らかに言葉をしゃべる必要はないのだな、と。

もちろん、言葉には、私とあなたとの間に架かる橋という役割を持っていて、それを否定するつもりはありません。

しかし、どうにも「コミュニケーション能力」という聞き飽きた単語が、
「言葉を巧みに喋り、巧みに聞き、共感できてナンボなのである」みたいな思い込みを生んでいるようにも思います。
それに、能力という単語は、それに続く形容詞「高い」「低い」を想起させ、やがて評価対象として捉えられるとも感じるのです。

プロコーチとして、少しコーチングの話に触れます。
コーチングの場では、確かに 1対1 で言葉を受け渡しながら進んでいきますが、
僕は、全てを言葉にしなくていいと思っています。
特に、滑らかな言葉に仕立て上げなくていい。
「ぐるぐるした感じ」「ぐちゃぐちゃした感じ」といった質感だけでも、もう十分です。
効率的なコミュニケーションを求められ過ぎている普段の生活から少し離れて、非効率な関わりでいい。
分かり合えなくても、いい。

それよりも、僕は、言葉の向こう側にあるものを大事にするコーチでありたい、と思っています。

お読みくださりありがとうございました。
今日も佳い日で。

* * *

◆私のコーチングを、受けてみませんか?◆
プロコーチとして活動しております。
コーチングとは、話したいテーマを切り口に、一歩でも半歩でも踏み出そうとされている方とコーチとの1対1の継続的な対話を通じて、コーチが伴走し応援していく関わりです。
テーマは、キャリア・進路・家族のことでも、「よくわかんないけど何かモヤついている」でも、なんでもOK。
コーチとの対話を通じて言葉にしていくことで、ご自身の本当の想いの解像度が上がり、行動につながっていく。これがコーチングの力です。
1クール6回、月1-2回・1時間/1回を目安にご提供しています。体験セッション (1時間) も承ります。
zoom を使ったオンライン形式をメインにしております。
セッション時間帯は、ライフスタイルにあう時間をぜひお聞かせください。
コーチング料は、こちらのお問合せフォーム からご確認ください。
ご連絡、お待ちしております。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?