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ラグビーの「キャップ数」をドラクエの経験値に換算してみるとこうなった

ジャパンラグビートップリーグ2020、ついに開幕!

日本全国がラグビーに熱狂した「RUGBY WORLD CUP2019」から2ヶ月強、待ちに待ったジャパンラグビートップリーグ2020が、いよいよ1月12日に開幕しました!
W杯の盛り上がりを受けた各会場では、各地で入場記録を更新するような非常に多くのファンが駆けつけ、W杯さながらの盛り上がりとなっていたようです。

W杯前からラグビーを見続けてきたファンの一人として、本当にこんなに嬉しいことはありません。
僕もW杯でラグビーにハマった友人夫妻を連れて、秩父宮で初めてのトップリーグ観戦をアテンドさせていただきましたが、初めての生観戦をとても楽しんでもらえる、充実の内容の開幕戦2試合でした。
特に、府中ダービーとなった東芝−サントリーの一戦は、W杯で活躍した選手たちが思う存分その存在感を見せつける最高の試合でしたね。
このような試合がこれから5月まで毎週見られると考えると、本当に楽しみで仕方ありません。

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トップリーグを盛り上げてくれる外国人選手たち

さて、そんな今年のトップリーグを盛り上げてくれる中心となるのが、ラグビーW杯に出場した日本代表選手と、海外の代表選手たちです。
特に、海外から参戦している大物外国人選手たちは、昨日の開幕戦からいきなりその存在感をたっぷりアピールしてくれています。
以前からラグビーを見ているファンたちの中では、「○○のプレーが日本で見られるなんて!」という言葉がよく聞かれます。
そして、そのすごさを表現するのによく「キャップ数」という指標が使われますが、この「キャップ数」って果たしてどんなものなのでしょうか?
「何それ美味しいの?」と思われる方も多いでしょうし、詳しい方でもそのすごさを雰囲気的にしか説明できないのではないでしょうか?
僕自身もこれまでフワッとしか説明ができていないな、と思ったので、今回この盛り上がりを機に、分かりやすく説明できるように整理をしてみました。

そもそも「キャップ数」ってなんなの?

さて、そもそも​「キャップ数」ってなに?と聞かれることもあるので、最初に説明をさせていただきます。
ラグビーでは、国同士の真剣勝負のことを「テストマッチ」と呼びます。そのテストマッチに出場した選手には、出場証明みたいな形で昔から小さな帽子が送られていました。この「帽子=キャップ(cap)」が、テストマッチの出場数を表すようになりました。
つまり、国同士の真剣勝負に出場した回数のことをキャップ数といいます。

「キャップ数」は「=経験値」として重要視される数値

では、そのキャップ数がラグビーの試合においてどれだけの意味を持つことになるのでしょうか?
それについて、RWC2015において日本代表を率いて南アフリカを破る大金星「ブライトンの奇跡」を起こし、RWC2019ではイングランド代表を準優勝に導いた世界的名将であるエディ・ジョーンズ氏がこんなことを言っています。

「W杯で優勝するチームは先発15人のキャップ数が600前後。1人平均40キャップ程度。それだけの経験値が必要になる。

「エディー・ジョーンズさんは「キャップ数=経験値」という意味で表現していますね。
1人平均40キャップ。この40キャップってどれくらいの経験なのでしょうか?

40キャップ≒3年近くレギュラーを譲らず出続けて初めて到達する数字

代表キャップが付与されるテストマッチは、主要国で1年間に大体下記のような形で予定されています。

<南半球4カ国の場合>
・ラグビーチャンピオンシップ(4カ国対抗リーグ戦) 全6試合
*RWC開催年は3試合
・7月のウインドウマンス(テストマッチ月間) 3〜4試合
・11月のウインドウマンス(テストマッチ月間) 3〜4試合
<北半球6カ国の場合>
・シックスネーションズ(6カ国対抗リーグ戦) 全5試合
・7月のウインドウマンス 3〜4試合
・11月のウインドウマンス(テストマッチ月間) 3〜4試合


上位国でも大体上記の通り1年間に最大で16試合。
つまり、40キャップというのはどんなに頑張っても3年は代表で試合に出続けなくては届かない数字です。
怪我やライバルとのレギュラー争いを乗り越えて3年間出場することで初めて到達する40キャップ。
これがかなり大変な数字というのはなんとなく、ぼんやりと見えてきました。
ちなみに日本代表も基本的には上記と一緒で、7月と11月のウインドウマンスにテストマッチが予定されているのに加えて、アジアでの国際試合やパシフィックネーションズカップ(オセアニア&北米地域との国際大会)がキャップ対象試合となっています。

W杯のキャップ数と経験値の差

さらに、4年に一度の舞台であるラグビーW杯。この本大会の経験もかなり大きなものであろうと想像ができます。
日本代表の司令塔として活躍した田村優選手も、NHKの番組「語り尽くせ!ラグビー快進撃の秘密」という番組で、2015年大会と2019大会の日本代表の違いについてこのように語っています。

「(前回大会より)今度の方が強い理由」を問われて、
田村:「強いと言いますか…前のチームも強かったですけど、その前の4年間やっていた人が多くこのチームにいたので、W杯でどんなことが起こるのか、とか、どんだけ悔しかったというのをわかってる人がいたので、それが大きかったんじゃないですかね。」

さらに、今回の日本代表が初めて到達した準々決勝という舞台。これについても、多くの選手が、「ベスト8は別物だった。」「本当に世界最強を狙うチームが本気で勝ちにきた圧力はすごかった」などとコメントをしていました。そう考えると、W杯本戦の出場キャップと、決勝トーナメントの出場キャップで得られる経験値にはさらにとてつもなく大きな差がありそうですね。

経験値をもっとわかりやすく可視化したい!

さて、ここまでで「キャップ数=経験値」というところまではわかってきましたが、「経験値」ってなかなか目に見えないものでそれがどれだけ大きな影響を及ぼすのか、よくわかりませんよね…。

経験値をわかりやすく…。経験値を稼ぐ、経験値、経験値でレベルアップ…。

そうだ!ドラクエで例えてみたらどうだろう?

キャップ数をドラクエの経験値に例えてみたらわかりやすく可視化できるのではないか?
ということで、「キャップ数をドラクエで換算してみたらどうなるのか」を試してみました。

各キャップ数をドラクエ経験値に換算してみる

これまで述べてきた通り、通常のテストマッチ、W杯本戦、W杯ベスト8以降の経験値にはそれぞれに差がありそうです。そこで、各テストマッチの経験値を下記のように置いてみました。

・通常のテストマッチのキャップ = メタルスライム(経験値1350)
・W杯(予選プール)のキャップ = はぐれメタル(経験値10050)
・W杯(決勝トーナメント)のキャップ =メタルキング(経験値30010)
*メタルキングが初めて登場した「ドラクエ4」の設定を使用しています。

上記のように設定すると、日本代表は今回初めてベスト8に進出したので、日本代表の選手は初めてメタルキングに遭遇したくらいのレベル、となりますね。意外と設定としては間違っていないくらいじゃないでしょうか。

ということで、早速この設定を元にまずは日本代表の主要選手の経験値をドラクエ4の経験値テーブルに当てはめてみましょう。

なお、経験値をドラクエ4から持ってきましたが、その経験値からレベルを考えるにはキャラクターを設定しなくてはなりません。そのため、完全に独断と偏見ですが、各ポジションごとにその役割を僕の方で想像して下記のように割り当ててみました。

・PR・HO → トルネコ
・LO → ライアン
・FL・No.8 → アリーナ
・SH・SO → 勇者
・CTB → クリフト
・WTB・FB → マーニャ

主要日本人選手のキャップ数=ドラクエ換算表

まずは、特に知名度の高い日本代表選手のキャップ数をドラクエ換算した表がこちらとなります。

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日本代表のキャプテン、リーチ・マイケルがキャップ数68、うち、W杯予選プールキャップ数12、W杯ベスト8キャップ数が1ということで、レベルが32(アリーナ換算)となりました。
レベル32のアリーナ
ドラクエ4のとある攻略サイトを参考にすると、気球を手に入れて天空の塔にチャレンジするあたりの目標レベルではありますが、ラストダンジョンであるデスキャッスルや、ラスボスであるデスピサロにチャレンジするにはちょっと経験値が足りないくらい、ということです。

なるほど。W杯ベスト8にチャレンジはできたものの、ベスト4、あるいは決勝にチャレンジするにはまだ少し経験値が足りない、というあたりでしょうか。なかなか良さげな設定に思えてきました。

トップリーグ開幕戦に出場した外国人選手たちのキャップ数=ドラクエ換算表

では次に、昨日のトップリーグ2020の開幕節に出場した各国代表経験のある外国人選手たちのキャップ数をドラクエ換算したものはどのようになるでしょうか。

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1月12日の開幕節に出場した選手でもっともレベルが高くなったのが、NZ代表キャップ127、うちW杯予選プールキャップ9、W杯決勝トーナメントキャップ7のキアラン・リード選手で、アリーナ換算でレベル38となりました。
ちなみに、こちらも某攻略サイトを参考にすると、ラスボスであるデスピサロ攻略の目標レベルは36ということですので、きっちり目標経験値を上回ります。キアラン・リード選手は2015大会で優勝経験もありますから、このレベルに至るのも納得です。

出場外国人選手のうち、半分近くがLv.30以上!

そして、この表を見てみると出場外国人選手のうち半分近くがLv.30以上となります。つまり、ラストダンジョンに手が届く選手たちばかりがトップリーグに集まってきているのがよくわかります。

初戦を大勝した神戸製鋼で考えると、
Lv33の勇者:ダン・カーターと、Lv.34のライアン:ブロディ・リタリックがいる神戸製鋼は、ラストダンジョンを攻略できそうなパーティです。
一方、負けてしまったキヤノンのHB陣は、
Lv.28の勇者:田村優と、Lv.31の勇者:田中史朗が率いましたが、ラストダンジョンを攻略するのは少し厳しいかもしれません。
そう考えてみると、神戸製鋼対キヤノンの結果もなんだか妥当に見えてきてしまう?というのはちょっと乱暴ですかね。

これだけ経験値を持った選手が出場するトップリーグから目が離せない!

少し乱暴な計算をしてみましたが、「キャップ数」がどういう意味を持つのかが、ドラクエ換算をしてみることで割とわかりやすく、納得のいく形で見えてきたのではないでしょうか?

いずれにせよ、ドラクエでラストダンジョンを攻略できちゃうくらいレベルの高い選手たちが一堂に会してしのぎを削りあうリーグ、それが「ジャパンラグビートップリーグだ!」ということが伝わったとしたら、僕としては嬉しい限りです。

来週以降もそんな世界トップレベルの試合が全国各地で観戦することができますので、ぜひ興味を持っていただいた方は、現地で観戦をしてみませんか?

そして僕は、今回の計算が思ったより興味深い換算になったので、来週以降もこの計算を元に試合予想を続けて行きたいと思います。
面白い!と思った方がいらっしゃいましたら、明日以降も同様の記事を上げていきますので記事のシェアやいいねなどをよろしくお願いいたします。

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