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Beat Diabetes! - 糖尿病をやっつけろ!-

突然、糖尿病!と言われてから、とりあえずネットで情報収集、というよくあるパターンにはまり込んだ。とりわけYouTubeを覗くことが多くなった。これもまた良くあるパターンだろう。糖尿病専門医の先生、糖尿病を罹患してる人、生活習慣病という別名もあってか栄養士の先生、たくさんの人がそれぞれの立場から情報を発信しているのを知った。

YouTubeでは画面に紹介される「関連動画」の流れで、時に英語のサイトまでたどり着くことがある。Dennis Pollockの『Beat Diabetes!』(『糖尿病をやっつけろ!』…か?)というチャンネルを知ったのもそのような流れからだった。それなりの年輩の普通人(?)が、視聴者からのメッセージに合わせて自らの糖尿病克服体験を穏やかだが熱心にに語るといった体裁のサイト。Dennisは70才になっているらしいが、もう老境と言っていい人がカメラに向かって懸命に語りかけているといった雰囲気にちょっと心惹かれてチャンネルを覗くようになった。私の英語理解力は途切れ途切れ、patchyなものだが、それでも内容が分かる(気がする)のは、元々はキリスト教伝道師だという彼のコミュニケーション力に依るところも大きいのだろう。

糖尿病によって両足を失い晩年はベッドと車椅子が生活の場所だったという母親からの遺伝もあってか、Dennisも比較的若くして糖尿病を発症したようだ(血糖値の乱高下による低血糖の発作で発覚)。その後、読書による情報収集と実践、それと頻繁に血糖値測定をすることで、独力で「正常」範囲まで血統値を下げ、安定させることができたとのこと。その実践経験は10年ほど前『60 Ways to Lower Your Blood Sugar: Simple Steps to Reduce the Carbs, Shed the Weight, and Feel Great Now!』という書籍になって結実しているらしい。Amazonで入手可能のようだ。

そのような彼の『Beat Diabetes!』チャンネルでのメッセージは一つ。「(2型)糖尿病は克服できる(血糖値は下げられる)」ということ。そして、そのための方法は二つ。炭水化物摂取コントロール(Low-Carb Diet)と食事時間制限(Time Restricted Eating)というもの。

炭水化物は消化分解されれば糖だから、その摂取が血統値の上昇を招くというのは衆目の一致するところ。ならば、まずその摂取量のコントロールから始めようというのが第一の方法の趣旨。ただし、個別の食材について反応は人それぞれとも言えるので、各自、血統値測定で食材に対する自分の体の反応を確かめながら炭水化物摂取制限を進めていく。測定器がなければ砂糖が加えられている食品は避けるという方針でいいではないか。そうすれば血糖値の急上昇は避けられる。全体の流れとして血糖値が下がる。

第二は、一日のうちで食事をする時間を一定の時間枠の中に収めるという方法。例えば、最初の食事を午前11時に取って、その日の最後の食事を午後6時に取ることにすれば、それ以外、おおよそ16時間は食事を取らない時間ということになる。間食をやめれば16:8という枠組みのTime Restricted Eatingができる。これで、寝ている時間を含めて膵臓を休ませることができる。インスリン分泌のリセットができる。

このような方法を中心に、チャンネルでは視聴者の投稿に反応しながらあれこれその変形、応用編が紹介されていく。私はどこをどう切ってもアジア人種としての遺伝的背景(genetic background)をもつ身だから、彼の推奨する方法全てに適応できるとは思わなかったが(彼の朝イチで飲むBullet Proof Coffee(防弾コーヒー? バターをたっぷり入れたブラックコーヒー)などはムリ)、参考にして編み出した夜7時までに食事を終わらせて翌日朝9時まで何も食べないという14:10の応用型TREは、なるほど朝の空腹時血糖値にかなりの影響を及ぼすものだと実感中。一日を80台から90台の血糖値で始められるようになった。改めて彼の発信する情報に耳を傾け続けようと思った。

Dennisの経験を、素直に食生活の改善によって、と判断するか、涙ぐましい(?)努力をして、と見るかは人それぞれだが、実践によって血糖値はコントロール可能だということを教えられた。

下、ある回の『Beat Diabetes!』チャンネル:

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