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ミントンズ・プレイハウス( Minton's Playhouse)について

『ミントンズ・プレイハウス(Minton's Playhouse)』

小さいハーレムのナイトクラブ

ここが ビバップの発祥の地であるだけでなく 現代のジャズの全てが培養されていった場所


ジャムセッション( Jam session)とは?


ジャズの演奏家たちが集まって 自分たちの楽しみのために行う即興的な演奏(引用:デジタル大辞泉)
本格的な準備や、予め用意しておいた楽譜、アレンジにとらわれずに、ミュージシャン達が集まって即興的に演奏をすること(引用:ウィキペディア)

『Basie Jam』(1973)


『ジャム・セッション』の起源は 


禁酒法下のカンザス・シティにおいて 規約に縛られた演奏に対するミュージシャンたちの欲求不満解消の目的で カウント・ベイシー楽団が固定出演していた有名ジャズ・クラブで 仕事が終わった後の未明5時から 自由な演奏を行うようになったことが起源のようです

「アフターアワー・セッション」とも言われていたようで ベテランたちも若いミュージシャンも多数参加するようになっていきました 

決まったプログラムはなく 誰でも他の人の演奏をつないで演奏を始めることが出来るもので

ここで重視されたのは 『インプロヴィゼーション(即興演奏)』

参加者たちは 自分の力量を思う存分披露することができたわけで

若手ミュージシャンにとっては 登竜門のひとつだったのでしょう


『Jam Session at the Montreux Jazz Festival 1』(1975)


『アドリブ』と『インプロヴィゼーション』の違い


『アドリブ』は?

(演劇・放送においては) 

脚本に書いてあることと違う演技や進行を行うこと

(音楽演奏においては) 

コード進行 モード(旋律)スケール(音階)といった一定のルール内で 全体の流れやメロディを崩ずに ヴァリエーションを加え 更に魅力的なモノにする自由演奏


『インプロヴィゼーション(improvisation)』は?

「インプロヴァイズ(improvise)」という動詞の名詞系で

あらかじめ準備することなく その場で思いのままにつくりだすこと(引用:日本大百科全書)
元になるもの自体が無く アドリブよりも創造性が高い 完全な即興


ジャズの世界 では 

『インプロヴィゼーション(improvisation)』

を使用します


『Charley Christion Live At Minton's Playhouse』


『ミントンズ・プレイハウス』


1938年 テナーサックス奏者のヘンリー・ミントンが ニューヨークに『ミントンズプレイハウス』というジャズ・クラブ兼バーを開店

定期的に ハウスバンドが演奏するときに 誰でも自由に演奏に参加できるという『ジャム・セッション方式』を導入

これが スウィング・ミュージックに飽きていたミュージシャンとファンたちに大人気


このハウスバンドは

セロニアス・モンク(p) ケニー・クラーク(ds)ジョー・ガイ(tp) ニック・フェントン(b)

といった凄いメンバー

そこに ベン・ウェブスター レスター・ヤング チャリー・パーカー ディジ・ギレスピーなどが『ジャム・セッション』に参加



ジャズ・ミュージシャンたちは『ジャム・セッション』を通じて

『インプロヴィゼーション(improvisation)』

を磨き上げていきました


この『ジャム・セッション』によって 

「モダンジャズ」 「ビバップ」 

は 開発されていきました



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