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マウントをとる人は 過去の成功体験と言う“呪縛”から解けない限り 聞く耳を持てない

「過去と他人は変えられない 変えられるのは自分と未来」


このことが、分かっているつもりであっても、自分を変えるのは難しい。

「他人を変えれる」とは思ってもいないが、ビジネスを一緒にやっていく場合には

考え方を変えてもらわなければならない

ことは多い。

目的・目標に向かっていくにあたって、参加メンバーの意思統一は必要だ。

足並みを乱す言動に対しては、年上の人であっても注意・忠告はしなければならない。


“考え方を変えてもらう”目的で、年上の方自身の失敗事例でアドバイスしたら、プライドを傷つけられる『余計なお節介』としか捉えられなかったことも多い。

その場合は”逆ギレ”されてしまう。


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過去の栄光という“呪縛”


華やかなエンタメ世界にいた音楽アーティストが、成功体験と言う“呪縛”から逃れられなくて、新しい世界へのチャレンジができない人が多い。

音楽アーティストの人前でパフォーマンスできるという特技を使って、新しいビジネス展開を考えるミーティング&宴席での話

アーティストが

「私がニューヨークでやったライブの時、、、」
「私があの野外フェスの時、、、」

といった自分の過去の自慢話を切り出した。

周りの人は「凄いですね」と軽く流していた。


ところが、周りの人の「凄いですね」発言は

「過去は凄かったとは思うんですが、今は自慢野郎になってますよ」

という真意を汲み取れないアーティストは、

更に別の過去の自慢話でマウントをとり始めた。


ここで私はアーティストに対して、良かれと思ってコッソリと

「それは過去の話です。過去の実績はわかっていますから、未来にむけたディスカッションしましょうよ。」

と耳打ちしたところ、アーティストは激高して退席してしまった。

このアーティストの再生に向けたプロジェクトは解散することになった。


大企業出身の先輩の激高


大企業での3年間の定年延長のシニア社員で過ごした先輩は、取引先のW株式会社に転職した。
63歳の転職としては、ビックリするくらいの“高給”条件だったが、4カ月で退職してしまった。


先輩の話を要約すると

『自分のやり方をW㈱の社員が理解できない低レベルだ』

ということが原因

「まあ、社長も困るだろうから辞めてやったよ」

自ら退職を申し出たということだった。


そこで
(小生)
「先輩は、大企業の感覚のまま、W㈱の従業員と接したので、偉そうって思われたんじゃないすか?」
<先輩>
「今の話は君の意見として承っておきます。これ以上自分が辞めたことに関する話は止めよう!」
ドーンと机を叩いた。

超悪い空気になったので、
(小生)
「では、ご自由に」
といって、その場から離れた。


プライベートだけの“付き合い”が終わったのならば、この決別で終わりなのだが、先輩からの提案で私のビジネス仲間は動きを出していた。

「早く止めなきゃ」

私にとってはビジネス仲間の方が大切だ。

提案内容がM&A、大きなイベント参加であったので、新しいビジネス発展への期待感を持っていた人もいた。

『先輩の尻ぬぐい』でしかない後処理説明は、先輩の提案案件を紹介した私が行わなければならない。

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この説明回りが終わった翌日に、偶然に先輩に出会った。

<先輩>
「よぉ まいど!」
(小生)
「おおおお!お元気されてますか?」
<先輩>
「元気だよ。辞めた会社の社長から、また手伝って欲しいってお願いされてね。社長個人のアドバイザーかな?」
(小生)
「それは、良かったということなんですか?」
<先輩>
「良かったかどうかは分からんね。別の東京の会社からも手伝って欲しいという依頼があってね。そうだな、その別の会社の仕事が君にも紹介できるかもしれないよ。」
(小生)
「・・・・・」
<先輩>
「いままでの君からの様々なアドバイスは、君の意見として承っておくから」
(小生)
「、、、、元気で頑張ってください。(また『君の意見として、、、』だ)」


もともとマウントをとってくる人だったが、更にマウントしてきたのは

プライドを傷つけた私の発言を許せないことと

「俺の方が上なんだ。図が高い!」

と分からせたいからだろう。


そもそも私は、先輩に仕事を紹介してもらおうとも思っていない。

先輩がマウントをとりたがることを少し抑えてくれたらいいと願うだけで、先輩の考え方を“変える”ことができるとは思っていない。

私が先輩に気が付いて欲しかったのは、

「先輩の提案はなかったことにして」と私のビジネス仲間への“尻ぬぐい”が必要になるということだ。

マウントをとる権力者


マウントをとる権力者は、自分の過去・自分の考え方に“根拠があるなしに関わらず”自信があるので、そのことを変えることができない。

ここが『聞く耳を持たない』と言われるポイントでもある。


「変えた方がいいのでは?」というアドバイスは、過去の自分を否定されたの、プライドを傷つけられたとしか捉えられない。

「それは貴方の意見として承っておく」

という発言は

「聞くだけで君の意見は受け入れない」

という意味だ。

部下は自分に火の粉が降りかかってくるのが怖いので、“保身”で、権力者への擁護発言か?だんまりを決め込む。

プライドを傷つけられたことが、“怒り”や“恨み”に近いものに繋がって、執拗な“イジメ”のような対応に向かって行っては、堪ったもんじゃない。

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マウントをとる人への対処法


冷静に客観的に私の言動を振り返ってみたら

先輩にもアーティストにも“やらかした”ことに対して「こうすればよかったのでは?」という発言なので、

変えることができない“過去”と“他人”に関する発言だ。


「過去と他人は変えられない 変えられるのは自分と未来」


マウントをとる人への対処法はシンプルに

「放っておく」
「聞き流す。」
「関わらない」
「距離を置く」


ことだ。


同じ企業や組織内で、権力者が“やらかしてしまった”案件が繰り返し行われるのは、

当事者である権力者に対して、部下が忠告できないこと

ステークホルターに対する“尻ぬぐい”に権力者が無頓着であること

過去の成功体験という“呪縛”


この“呪縛”から解放されるのは、失敗した時に、客観的に自分を見つめ直せるか?自分を変えれるか?

そして”謙虚”

それは自分にしか出来ないことだ。



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