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民話の世界に今を読む

ウクライナ民話「てぶくろ」は数多くの言語に翻訳され、世界中で親しまれています。日本語版では、エウゲーニー・M・ラチョフの美しい挿絵の絵本が有名です。

日本語では手袋というタイトルですが、正確にはミトンでないと話が成立しません。おじいさんが森に落としたミトンに、動物たちが次々に住み着くという話なのですが、癖の強いキャラの動物たちが狭いスペースに雑居するからこそ滑稽で楽しいのです。5本指に分かれた手袋では全5戸の集合住宅になってしまいます。

ネズミ、カエル、ウサギと順々に動物は大きくなっていきます。キツネやオオカミが来ても、ウサギやネズミが承諾するというおおらかさ。ちょっと無理といわれたイノシシも、そして最後はクマまでてぶくろに入り込んでしまいます。

現在、100万人超えるというウクライナ難民の波が押し寄せる欧州諸国。難民を温かく包み込む大きな大きなてぶくろであって欲しいと祈り、これを書いています。

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