情報のバリアフリーのために
インクルージョンは現代社会のキーワード。情報の #バリアフリー に取り組む機運はドイツでも高まっています。自身が所属する業界団体 BDÜ のセミナーでも、最近よくLeichte Sprache(プレインランゲージ)の講座を見かけるようになりました。関連の規格に従い、語彙を絞るなどして外国人にも分かりやすい文章の作成術を学ぶコースです。
私が初めて目にしたプレイランゲージの資料は、新型コロナワクチン接種への同意書でした。医者に言われていて、それらしい書式をネットで探したらRKI(ロベルト・コッホ研究所)が作成した「やさしい版」が一番先に出てきました。ピクトグラムを多用し、原本に比べるとびっくりするくらい簡略化された表現になっています。しかし、よく読むと要点は押さえられているので、その作成には専門のスキルが必要となることも頷けます。翻訳者向けの専用コースも盛んになるはずです。
正直、ドイツには「やさしい日本語」のターゲットグループが存在しないので、このテーマには関心が低かったのですが、最近、興味深い新聞記事(日経新聞)を見つけました。
「日経グローカル」が昨年9月~10月に、外国人居住者の多い32市町(有効回答31市町)に対して行った調査では、調査自治体の9割が今後、「やさしい日本語」の活用を予定しているとのこと。(厳密には #やさしい日本語 と #プレインランゲージ は定義が異なるようですが、オーディエンスを広げるという意味で方向性はじだと思います。)日本でも、私が思っているよりも急速にその使用が広がっているのかもしれません。
コロナ禍が言語面の #インクルージョン 施策を後押ししたことでは、日本もドイツも同じようです。
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