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最終的にはセンスだよって言われた話。
4年ほど前、かなり有名な日本を代表するようなピアニスト、プロデユーサー、アレンジャーの巨匠とサシ呑みする機会があった。
その方は世田谷の僕が月一で演奏していたバーの常連で、ライブをやっていた時にフラッと入られて演奏を聴いてくれた。
演奏が終わり挨拶に伺い、その方の経歴や雑誌のインタビューの話などをすると、僕が巨匠のことをよく知っていることが、すごく嬉しかったらしく、呑みに行く事になった。
巨匠レベルの方とのサシ呑みでとても緊張したが、とても嬉しかったし、いろいろな話を聞けて楽しい呑み会だった。
その方は若い頃はLAで活動されていて、著名な海外のミュージシャンとの共演も多く、活動範囲は多岐にわたる。
そんな中、僕は音楽の技術的な質問やアレンジの勉強の仕方などを聞いていたが、
巨匠は、僕の質問に答えた後にこう言った。
「最終的にはセンスだよ。」
だってそうだろ?との事。心の中で思いっきりズッコケた。
でも確かにそうだ。いくら上手な演奏でもまったく感動しない音楽もたくさんあるし、上手とは言えない演奏でもグッとくる音楽もたくさんある。
その方とはそれっきり会えていないが、ことあるごとにこの言葉を思い出す。
「最終的にはセンスだよ。」巨匠が言うと説得力もあるし、すごい言葉だ。
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