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426位:Lucinda Williams 『Lucinda Williams』(1988)【解説文翻訳】ローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高のアルバム」500選(2020年改訂版)

 このnoteでは2020年に8年ぶりに改訂されたローリングストーン誌が選ぶ「歴代最高のアルバム」500選 の解説文翻訳とレビューの連載をしています。本日はこちらのアルバムです。

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426位:Lucinda Williams 『Lucinda Williams』(Rough Trade, 1988)

<ローリングストーン誌による解説(翻訳)>
 1988年当時、このアルバムは理解されるものではなかった。トゥワンギーだがカントリーではないし、ロックはしてるがロックではない。また、ブルーではあるがブルースと呼べるものでもなかった。ウィリアムスはこのリリースをした際、自身の音楽への注目の低さに疲弊していたのか、8年間もリリースをしていなかった。しかし、それがこの張りのあるスリーピースと共に録音したセルフタイトルLPから変わり始める。彼女が一貫してテーマとしているのは「思慕」であるが(“I Just Wanted to See You So Bad”、“Passionate Kisses”で歌われている)、のちにトム・ペティーにもカバーされる“Changed the Locks”では「反抗」や「自暴自棄」についても歌われている。
(翻訳:辻本秀太郎、 原文へはこちらから)

参考として、「このアーティストのアルバムが500枚のリストに合計何枚ランクインしていたか」と「このアルバムの順位が前回版(2012年版)ランキングと比べてどう変わっているか」についても以下に調べてまとめています。

<ランキングに関するデータまとめ>
【2020年度版】
同アルバムの今回順位:426位
同アーティストのランクイン枚数:2枚 (本作の他は、98位『Car Wheels on a Gravel Road』)
【2012年度版】(前回版との比較)
同アルバムの前回順位:掲載なし
同アーティストのランクイン枚数:1枚 (305位『Car Wheels on a Gravel Road』)

<レビュー>
 ルシンダ・ウィリアムス、初めて聴いた。ローリングストーンの解説にある通り、当時は当然オルタナカントリーという言葉はなかったし、彼女がその元祖の一人として位置付けられているようだ。確かにこのアルバム、リリース年の前情報を知らずに聴くと、音もジャケットも2000年代くらいのものかと思えてしまう。
 9曲目“Crescent City”や10曲目 “Side of the Road”で使われているフィドルがとても印象に残った。CCRみたいな泥臭いリズムセクションとカントリーっぽい弦楽器の相性は新鮮で、とても良かった。また、調べていると去年個人的に新譜をよく聴いていたWaxhatcheeも彼女をヒーローとして上げているようだったので、俄然興味が湧いている。


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