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【要約】教養悪口本

 「最近のネットは悪口ばかりでつまらない」

私も、TwitterなどのSNSを見ると、時々思う。
おそらく、世間の意見でも珍しくないものだと思う。

しかし、この本の著者は
それを悪口のせいにしないでほしいと思っている。
悪口がつまらないのではなく、『つまらない悪口』がネットに氾濫しているだけ。

 悪口を使うなら面白い悪口を使おう。
これがこの本のテーマだと、私は読み取った。

悪口には二種類ある

まず、悪口の種類について、ニ種類に分けて考える。

一つ目はつまらない悪口
2つ目は面白い悪口


つまらない悪口とは、知性もユーモアも宿っていない悪口のこと。ただ単に人を不快にさせるタイプの悪口だ。
例としては、『アホ』とか『タヒね』とかこの辺り。
確かに、こんな悪口があまりにも多く書かれていると見ていて気分が悪くなることがある。


では、面白い悪口とはどんなものか?それは、不快さを、楽しさや知的好奇心に変えられる悪口のことであると著者は書いている。
嫌なことがあった時、面白い悪口を使うことで、溜飲も下がるし、笑い飛ばすこともできる。
ちょっとだけ勉強にもなると思う。
著者はこれが「正しい悪口」の効能であると書く。

私も、そのとおりだと思った。
気分が悪くなるどころか、楽しくなれる悪口なら是非使いこなしたいと思う。
それが、自分だけでなく、悪口を見聞きした人、究極は悪口を言われた人をも、楽しい気分にさせる事が出来れば、 最高だと思う。                    

一般に知られた言葉で言えば
『ブラックユーモア』
なのだと思うが
著者はこれを
『教養(インテリ)悪口』
と称した。 
『インテリ』という言葉を使うことで、トコトン知的にブラックユーモアを使ってみせるぜ!
っという著者の意気込みを、私は感じた。

インテリ悪口の例

私のお気に入りインテリ悪口の例を、簡単な解説と一緒に3つ書く。
解説がないと、悪口だと分からないところがインテリ悪口のミソであると私は感じる。
私の解説でいまいちしっくりこないが、言葉の意味は気になるな、と思った方は是非本書を読んでください。

①コーカサスバイソンじゃん!
使用用途は、組織内にて特定の上司に気に入られて生き残っている人のことを指すとき。

コーカサスバイソンという、ロシア帝国時代に皇帝に、「絶滅しそうでかわいそう」という理由で、バイソンが住んでいる周りの住人を全員追い出すしてしまうほどの過保護をされて絶滅を免れていたバイソンがいたことが語源。

ちなみに、このバイソンはロシア帝国の崩壊後、わずか8年で絶滅する。
箱入り娘ならぬ箱入りバイソンには、過保護がない自然は、生きていくには厳し過ぎたということらしい

箱入りバイソン コーカサスバイソン



②ネルソン提督のようですね
使用用途は、話が長い上司に対して。

ネルソン提督が開戦前の忙しく緊張感が漂う時に、
解読に時間がかかる上にほぼ意味のない空気の読めない暗号文を送ったことが語源。

この悪口の良いところは、言われた側が悪口を言われた事にほぼ気がつけないところ。検索されても恐らく分からない。
ネルソン提督は、世界三大提督にも数えられるイギリスの英雄である。そんな偉人に例えられた上司は、悪い気はしないだろう。


イギリスの英雄 ネルソン提督



③世界で一番大きな花だ!
使用用途は、SNSがやたらキラキラしてる人に対して。

世界一大きい花=ラフレシアは、光合成していないので茎や葉っぱにエネルギーを割かず、花に極振りしている。
その様子が、SNSでタワマンでパーリーしてまぁ〜す!のような、やたらキラキラした投稿ばかりすることに極振りするインフルエンサーや港区女子に似ていることが語源。

この悪口は、4重の悪口を含んでいることも気に入ったポイント。
・あなたの行動臭いぞ=ラフレシアの花はすごく臭い
・あなたの周りによってくる人は大した事ないぞ=ラフレシアの周りにハエがよって来ている様
・そのキラキラはすぐ枯れるぞ=ラフレシアの花はすぐ枯れる

世界一大きな花 ラフレシア

私もこの著者の言うような、教養に溢れたみんなが嫌な気分にならないけど、ソリッドの効いたインテリ悪口を使いこなせるように
発想力とユーモアを鍛えていきたいと思った。


            

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