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動物園・水族館と、県内の生産者の両方のフィールドで実装検証!【株式会社OHANA】

「動物園・水族館の推し活アプリ」を開発し、動物たちの根強いファンの獲得による集客力アップに貢献。さらには、ファンが動物に食事を贈る仕組みを確立することで、動物園・水族館、生産者、動物ファンの抱える課題を解決することを目的として始まったプロジェクト「Hello! OHANA」。2022年度に開発したプロダクトと、実装検証の効果をレポートする。

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実装先とコンソーシアム(共同)体制

当プロジェクトは、パートナー動物園、株式会社OHANA、パートナー事業者のコンソーシアム体制で成り立つ。登録動物の情報提供や食事テストに協力するパートナー動物園・水族館は、国内の5施設が決定。日常的に動物が食べているエサについての情報提供や、食べる可能性のあるエサについての相談、給餌時の撮影・フィードバックやSNSで「Hello! OHANA」のサービス紹介などを行っている。実装検証の企画実行とシステム開発を行う株式会社OHANAは、全体の指揮を執りつつ事前登録者集めや動物ファンへのインタビューなども行う。そして、エサの選定や提案・食事テストには、パートナー事業者として、愛媛県宇和島市にある株式会社宇和島プロジェクトと八幡浜市にある株式会社ミヤモトオレンジガーデンが協力。食事テストのエサの提案だけでなく、受注から梱包・配送、請求までのシミュレーションも行った。

県内生産者と動物園・水族館の両者にとっての価値創出

開発したプロダクトは大きく分けて2つ。1つ目は、見た目の問題で規格外になった野菜や果物を、動物の美味しい食事として流通させ、新たな農産品の販路を生み出すこと。食材を提供する県内の生産者・水産業者にとっては、加工が不要で収益性が高い点が大きなメリットとなる。また、動物園・水族館側は、高騰するエサ代を軽減できる点がメリットとなる。2つ目は、動物園・水族館のマーケティングをDX化し、動物ファンにとって個別最適・体験型の推し活アプリの開発。動画サイトやSNSで、いつでも手軽に好きな動物が見られる現代の生活環境を考え、アプリ上で「好きな子(=推し)」を見つけ、エサの購入などを通して応援、「好きな子」に会うため、動物園・水族館に行くという楽しみ方を提案している。

実際の取り組みの具体的な内容

今回は上の表のように、3つのステップで進行した。
まずはエサ情報のヒアリング。株式会社OHANAがパートナー動物園・水族館とエサの条件や動物の情報をすり合わせた。そして、今度はパートナー生産者側にエサとなる食材の種類・量・発送方法などを相談。さらに2022年10月末には、パートナー動物園2園と宇和島プロジェクト、そして株式会社OHANA間でエサ情報のオンライン共有会を実施した。
次は、「お食事テスト」の実施。テストにより、ミカンは加工用でも高級品でも食いつきに違いが見られなかった等、個体や動物ごとの反応が分かった。魚については、複数のパターンを用意し、個体によって食事のデータを丁寧に整理する必要があるという結論が出た。

また、支援額が一定でないと、送られてくる量が把握しにくく動物園側がエサの手配が難しくなる点や、動物によっては食べ慣れていないエサに困惑するなど課題も散見されている。

下記の4つの項目においてもデータを取得し、活用した。

この結果、購入者である動物ファンのサービスの課金意欲が高いことや、規格外品を食べる動物がいて加工費も不要ということ、動物のご褒美として養殖魚の切り身を動物たちにプレゼントできるということが判明した。

今後の見立て・意向について

2023年度は、愛媛県松野町の「虹の森公園 おさかな館」がパートナー水族館として実証実験に参加し、施設の来園者数の向上を目的に、推し活アプリ会員向けの体験イベントを共同で企画実施する。また、廃棄ロスを生みやすい魚の部位を活用したテストや、酸味のある夏の柑橘を使ったテストなど、パートナー事業者からの声を踏まえた更なる食事テストを実施予定。愛媛県の特産品であるキウイフルーツや栗などエサの選択肢も増やしていく予定だ。

2023年6月から動物ファンへのデモとインタビューを実施。同年9月には人数限定で試験的に運用を開始予定。好きな動物を直感的に見つけられる機能の他、個別ページでエサの購入もできるような仕組みを整える。

全国の動物園・水族館の動物たちと、愛媛県内の生産者のコンソーシアム体制のもと、ファンは大好きな動物をまるで家族のようにサポートできる。それぞれに価値を生み出しながら、2023年度はより本格的にサービス内容を充実させていく。

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