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【ニューモラル?】スーツケースから見えてくる昨今の旅行スタイルの変化

2020年から2022年にかけて
観光業界はめまぐるしく状況が変化しました。
そんな中、
旅館に勤めるわたしの立場から、
ゲストが携帯しているスーツケースをめぐり
旅行スタイルの変化にいくつか気づきがありました。

1.国内旅行も大きなスーツケースが増えた

コロ助の影響で、
これまでの様に海外旅行に行けなくなり
しかたなく国内旅行にシフトしているゲストは
少なくありません。

当館もこれまでは
日本人のゲストは、ほとんど1泊だけでしたが
だんだんと連泊するゲストも増えてきました。
そうなると必然的に
荷物も増えてくるのでしょう。
あきらかに
以前より大きなスーツケースが目立つようになり
場合によっては
その大きなスーツケースで1週間ほどの長旅をされている方も
ちらほら見受けられます。

体の大きな外国人ならば
大きなスーツケースも違和感がありませんが
小柄な日本人が
大きなスーツケースを引っ張る姿をみると
ついつい心配になってしまいます

また、海外に行けるようになったら
スーツケースは小さくなるのでしょうか?

2.不思議なくらい「Heavy」なスーツケースが増えた

どうやって段差のある駅内などで
引いてきたのだろうと思うくらいの
とてつもなく重たいスーツケースをたまに運びます。
当館も、段差や階段があるので
気をつけないとスーツケースに体が壊されてしまいます

汗だくになり、それを部屋まで運び
フロントに戻ると、つい誰かに言いたくなります。
「あの中には、きっと金塊が入っているかも」
「もしくは、誰か潜んでいるのでは?」
「あれは水物の重さ以上だよ」
毎回様々な憶測が飛び交いますが、
決してその中身は誰も確認することはありません。
そう、私たちは謎の物体を運んでいるのです

さて、以前は日本人ゲストは
そんなに重いスーツケースではありませんでした。
当然運ぶ本人も大変だからですが、
昨今は、旅館やホテル内で楽しむために
何かを大量に持ち込んでいるのでしょう。

いずれにせよ、
あんまり観光地でも部屋から出ずに
滞在先の部屋の中で
その滞在時間をゆっくりと過ごすといったスタイル
多くなってきた証ではないかと感じてます。

3.スーツケースを使い慣れた方が目立つ

これも以前と比べて
日本人ゲストのスーツケースの扱い方が
変わってきたように思えます。

普段は海外旅行が主要旅行先だった人は
当然スーツケースを日常的に使います。
このような方が、昨今国内旅行に回っているのだから
スーツケースを手慣れた扱いで持ち歩いているのでしょう。

この様な方は、
自分でスーツケースを引く姿もどこか自然です。
さっと持ち手のハンドルを延ばし
さっそうとスーツケースを引っ張っていきます。
わたしたちよりずっと上手です。


スーツケースに希望をつめて

なかなか安定してくれない観光業界ですが
こちらの側の人間としては
駅の改札から
スーツケースを引き、嬉しそうに歩いてくる
大勢の旅行客を見ると
ホッとした気持ちのさせられます。

また、前の様に
外国人も日本人もワイワイしながら
友達同士、家族、会社の同僚、一人旅もみんな
ガラガラと旅の音をたてて
なんの不安もない旅の風景が戻ってきてほしいですね。



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