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着物の小話

2024年の年明けの目標に着物が着られるようになるを掲げて5ヶ月ほどが経ちました。
自装はなんとか形になってきました。袋帯(二重太鼓)・名古屋帯(一重太鼓)の違いも理解して後ろ手に帯を結ぶことが出来るようになりました。肩、しんどいですけど。
個人的には木綿着物×半幅帯のカジュアルスタイルを普段着にしたいというのが目標です。

襦袢の語源はポルトガル語

小話をひとつ。
着物を着るときにお馴染みの長襦袢。
半襦袢、肌襦袢と種類は様々ありますが、浴衣の時以外の正式な着物(和洋ミックスでない着方)の着用では必須な長襦袢。肌着→長襦袢→長着(着物そのもの)と重ねて着ます。

この襦袢、漢字も当てられているので日本由来の日本語かと思いきや、実は語源はポルトガル語のジバゥンから。

16世紀、南蛮貿易の頃に入ってきた言葉で、漢字は当て字だそう。

私がこれを知ったのは着物文化を勉強していて……というわけではなく、別件でポルトガルを調べていたときです。
「どうする家康」でも登場しましたが、金平糖がもとはコンフェイト(ポルトガル語)や、あとはてんぷらもポルトガル語からきているのはわりと有名なお話かと思います。
それ以外にもポルトガル語由来の言葉で、今はすっかり日本語として馴染んでいるものはなんだろなと思って調べていたときに知りました。こういうなぞの知的探求心は強い。

・おんぶ→ポルトガル語で「肩」。
・カボチャ→ポルトガル語Cambodia「カンボジア」→「かぼちゃ」に音が変化。
・ジョーロ→ポルトガル語で「ジョッキ」。
・パン→英語ではブレッド(bread)だけどpanはどこから?ポルトガルから!
・ポント→京都の先斗町の由来。ポルトガル語で「先端、点」の意。

日本は英国のことをイギリスと呼びますが、英国は世界からはUK(United Kingdom)と呼ばれています。じゃあイギリスってどこから発生した言葉なの? そう!これもポルトガル語から。
ポルトガルはイギリスをイングレスと呼んでいました。それが日本人の耳にはエゲレスと聞こえ、訛っていってイギリスと定着していきました。

歴史を振り返って見ると、日本人が初めて見た西洋人はポルトガル人になるので、まるで親鳥のようにその影響を受けている日本。なかなかに趣深くていいですね。

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