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【治療日記①】症状、薬の写真あり。猫の真菌・カビと人に移った時、まずはこうしました

書いた日:2020年2月22日

せっかくなので、真菌症撃退までの道のりを記録しようと思う。私の得意の観察日記だ。

ちょっと大袈裟だけど、私の中でいくつか座右の銘みたいなものがあって、心の中の灯台にしている言葉のひとつが「困難は乗り越えられる人のもとにしかやって来ない」。

自分の周囲を見渡していてそう思うのでこの言葉はわりと信じている。(途中でドロップアウトする例外もたまにあるけどね。それは神様のミスジャッジかなと思う)

時間もあるし、同じ状況に見舞われた人の役に立つことを願って書くことにします。


登場猫紹介

▼睦月、4ヶ月♀、お姫様気質がチラつく、真菌に感染していることを知らずに先月めでたく里親に

▼スバル、4歳♂、繊細なオラオラ、家族になり約2年半これまでに大病はなし

【睦月:発見当日】最初のシグナル

それはもう睦月を迎えた当日のことだった。耳の付け根が剥げていて、フケのようなものが少し付着していた。皮膚も毛が付いたまま床にポロポロ落ちていた。あと手足。5mm〜1cm範囲で完全にピンク色に皮膚が見えている状態の箇所が複数。舐めたり掻いたりの痒そうにしている様子はあまりなかった。

猫の真菌症のことは知識として一応知っていたので、それだったら嫌だなぁとぼんやり思う。でも自分のイメージではもっと皮膚の状態が悪いイメージだったので、多分それはないかなとうっすら考えていた程度。

外で過ごしていたわけだし、これくらいのダメージは想定範囲内。。お外でよくがんばったね、と労う。

迎え入れた2日後に、感染症以外の健康チェックに動物病院へ行くことにしていたので、その時に診てもらおうと思った。

【睦月:3日目】先生の診断

真菌・カビをチェックする専用のブラックライトを当ててもらう。先生の診断はこの時「真菌やカビではなさそう」。とりあえずは皮膚病と真菌全般に効く「ビクタスSMTクリーム」という軟膏を塗ってみて経過観察することになった。

動物病院の治療の進め方ってとりあえず薬を出してみて様子を見るということが多い。でもこれは仕方なくて、何をするにも猫の体に負担がかかりそして治療費が高いので費用対効果的に考えると、いきなりハイリスクを侵すよりは消去法、推測で導き出した治療をしてみて良い反応ならそれでいいし、悪ければ確証集めの段階に入る的な要素が強いのだ。

<参考>睦月の診察料 ※以下真菌症に関わる明細だけピックアップして記述しています。

初診料/1,500円
皮膚科検査(スメア検査)※ライトを当てる検査/2,000円
ビクタスクリーム /2,000円

合計6,050円 (消費税10%込)

【睦月:10日目】ビクタスクリームが順調に効く

それから毎日1回クリーム塗った。初回にエリザベスカラーが必要かどうか聞かれたが、子猫専用サイズになるし睦月がどれだけ舐めるか未知数だったのでその日は購入せず。

すると耳の付け根は舐めようがないせいか、毎日順調に良くなっていった。フケが減り、床に落ちている皮膚と抜け毛の残骸が減り、1週間後には毛が生えてきた。

手足の方は舐めるせいかゆっくりで、ピンク色の地肌は見えたまま。それでも範囲が少しずつ狭まっていった。

【睦月:19日目】突如スバルに異変が

睦月の1回目のワクチンも済ませ、とりあえずビクタスクリーム も効いているのでそのまま毎日クリームを塗る日々。この辺りまではただの皮膚病、と特に疑うこともなかった。(睦月はすぐに保険に入ったのでその際皮膚病に関しては免責事項となり保険は効かない状態。)

スバルとも日を追う毎に打ち解けて、夜中の大運動会をしたり猫ベッドで一緒にくっついて眠るようになってきたその頃。ふとスバルの耳の付け根に傷がありうっすら血が滲んでいるのを発見しました。

ちょうど睦月と激しく遊んでいた時だったので、私はてっきりスバルが睦月に噛まれるか、どこかにぶつけて怪我をしたのだと思った。

血まで滲んでいるので心配したが、次の日、また次の日と耳の縁にうっすらとハゲができてきたところで。。。。

違う。これ多分、睦月と同じやつだ。と白目になる。

▼見辛くてスミマセン。白っぽく丸い部分です

▼今も一番症状の強い、耳と目の間の部分。ここも足で引っ掻くせいで血が滲み始める‥

ちょうど同時期に私にも移る

同じかそれより少し早く私にも移りました。両前腕に円形の紅斑湿疹、痒い。右に2つ、左に4つ。毎晩左腕にスバルか睦月を抱いて寝ていたのでドンピシャだ。

グロ注意です💧でも後世の為にこれも記録しますね。見事なリングワーム(紅斑湿疹)。

▼発疹して2〜3日後

▼ピーク時。根性焼きじゃないよ😂夏じゃなくて良かった😭

でもね。

実はね、私似たような湿疹実は20代前半から出ることあったよ。せいぜい1つか2つだけど、急に出ては痒くて、でも放っておくと自然治癒して。忘れた頃にまた1つ足とか、胸とかに出る。

高校生の頃からちょっとアトピー気味というか‥乾燥やストレスで肌荒れしていたので、その一環くらいに思っていたけれど。

今考えると真菌だったのだと思う。それは実家の猫から移ったのか、その辺で人から移ったのか感染源はもはや分からない。しもうここまで来るとどうでもいい。とにかくそれが免疫が落ちた時に合わせて、症状として現れていたのだろう。

流石にここまで同じ部位に複数出たのは初めてだったので、あぁこれが人畜共通感染症かとけっこうもう無に近い気持ちで悟った。

▼人間用の抗真菌薬「クロマイーN軟膏」。ドラッグストアに1,000円くらいで売っています。水虫用のラミシールとかでも🙆🏻‍♀️

【スバル:治療スタート】一目で猫カビと言われる

早速すぐにスバルも病院へ連れて行きました。先生は見てすぐに「あぁこれは猫カビですね。」と言った。

今後の治療を更に確信を持って進める為に皮膚片の培養検査をするかと聞かれたので、してもらう選択をした。1週間後に結果が出ると言われる。ビクタスクリーム がなくなりそうだったので2本目を処方してもらう。(スバルも保険に入っているので半額負担。真菌症を撥ねられなければ。)

ところで真菌症は基本的に免疫力の弱い子猫や老猫がかかりやすいと言われている。子猫が大人になると、嘘のように治ることもあるらしい。

ではなぜ男盛りのスバル(4歳)が罹患してしまったのか?私はもっぱらそこが気になる。スバちゃんの全体的な健康状態が気になる。

そこで思い切って詳しい血液検査もしてもらった。結果、至って健康だった。ほっと胸を撫で下ろす。(記載外:血液検査は9,900円)

血も滲んでいたので抗生剤と抗真菌薬の飲み薬(粉タイプ)を処方してもらう。粉にしたのは、スバルが錠剤や液体だと物凄い抵抗力で抗い飲んでもらうことが難しく、粉ならチュールに混ぜれば食べてくれると知っていたからだ。

<参考>スバルの診察料

診察料/1,300円
皮膚科検査・スメア検査/2,000円
皮膚科検査・糸状菌培養/2,500円
抗生剤、抗真菌薬 (粉の飲み薬、7日分) ※内訳は不明/1,900円

合計8,470円 (消費税10%込)

あとこの日、睦月の手足の回復を更に促したく子猫用のエリザベスカラーも購入、税込1,650円。後日、スバルもクリームを塗る時大暴れするし塗った後速攻足で引っ掻くので、メルカリで成猫用のを630円送料込みで注文😂

【スバル:7日目】培養検査は1週間では出なかったが、ゆっくり回復

前回スバルの一番症状の強い部分をテープでペタペタして皮膚片を採取し、培養にかけていたのだが1週間後もう一度病院へ行くとカビは検出されていないということだった。

2週間近くかかることもあるし、もしかするとたまたま採取した部分に真菌が含まれていなかった可能性もあるという。

検査料2,500円かけて確信を持って治療できると思っていたので、流石にこれはちょっと私は気が遠くなる思いだった😇

でもまぁクリームと飲み薬が効いてスバルの症状は次第に落ち着いてきて、心なしか毛が生えてきてるので何らかの真菌ではあるのだろう。

抗生剤はここで終了、抗菌薬をグレードの高い美味しいやつに変更

ナイーブスバルは1週間の投薬で次第に粉薬の味を覚えてしまい、チュールの食い付きに陰りが出始めていた。それを先生に伝えると、出血ももうないので抗生剤はやめにすることになった。

抗生剤は1日2回だったのでそれはかなり助かる。1日1回の抗菌薬は継続。更に、ちょっと値段は上がるがお薬の味が美味しいらしい方の抗菌薬に変更することもできると言われ、猫バカな私はその提案に同意した。

その美味しい方の薬に変更して今日で5日目だが確かに食い付きもよくちゃんと摂取してくれている!サラサラでチュールにも溶かしやすくて助かる。(試しに匂いを嗅いでみたが人間には無臭‥まぁスバルが良いならそれで良い)

▼白い粉状の抗真菌飲み薬。袋を切って、粉を端に寄せて‥

▼チュールの中に溶かします。卵がけご飯の要領で真ん中を凹ませると混ぜやすいです

<参考>スバルの診察料

再診料/700円
ビクタスクリーム (2本目)/2,000円
抗菌薬(粉の飲み薬、10日分)/2,500円

合計5,720円(消費税10%込)

【スバル:12日目】抗真菌・殺菌シャンプーのマラセブを使ってみる

一時預かり先の方とも譲渡後ずっとやり取りをしているので、真菌のことを伝えると「マラセブ」というシャンプーを貸してくださることになった。けっこういい値段がするものだ。ありがたい…

犬用の表記だが猫にも使用可能。体重に応じて使用量が決められているので睦月は少なめに。1日1回、3日以上間隔をあけて週2回投与、と書いてある。泡立てて体に行き渡らせた後10分放置するらしい。薬浴というやつですね。

ちなみにこれは真菌の一種「マラセチア」に特化したシャンプー。なのでもし真菌の種類が異なれば、おそらく効果は減少するのでは…と思い調べたが答えは見つけられなかった。それでも猫カビにこれを使用してる方は多くいるようなので、しないよりはいいだろうと思う。

かかりつけの先生はシャンプーについては何も言っていなかったので、しても良いか念の為聞くと良いということだった。睦月はクリームを塗り始めて約1ヶ月が経過し、もうほとんど治っている👏🏻✨けれど念の為一緒に。

ひとりで2匹をお風呂に入れるのは骨が折れるが、幸い2匹ともそこまで暴れないので助かる。それでも10分放置しようとするとぶるぶる震えてきて(浴室暖房入れてても)とてもじゃないけどかわいそうで、私は「シャンプーを付け始めてから10分」とすることにした。

ずーっと優しい声で話しかけてさすってあげて、2匹ともなんとかがんばってくれた。こういう時の1分て本当に長く感じる。

やはり強い薬剤なのか、私の手も変にシワシワになり乾いたあとちょっとピリピリした💦ついでに自分のリングワームにも付けておいたw

【日々】部屋中のファブリックを洗濯・除菌するマン

塩素消毒とか、毎日寝具類含め全て洗濯とか、私の今の生活スタイルの中にあってそれらの行為は正直現実的じゃない。

だんだん私も追い詰められてノイローゼになりそうになったが、(ここは私の良いところ!)あるポイントを過ぎるといい感じでトンネルを抜けて開き直れる。

つまりどんなに考えても起きたことはもう変えられないし、自分にもできることに限界があるので、できる範囲の中で精一杯やれることをしてあげよう、という境地に至ることが今はできました。

除菌はアルコールスプレー。うちは北向きなので日光が当たらないけど、なるべく外に2日に1回は布団を干して風を通す。寝具の洗濯は週に1度かな。干すスペースにも限りがあるし、天候にも左右されるしね‥

着ているものは1つ残らず毎日洗濯。厚手のデニムであろうと、1万したニットであろうと笑。水道代と洗剤の減りが気になるし一人暮らしだと非効率だが、それはもう仕方あるまい。

こんな方法が参考になるか分からないし、もっとやってる方々に怒られそうですが勇気を持って記録します。

見えないものと戦う時の心持ち

1つ思うことがあるんだけど、自宅で生徒さんを招いて料理教室をするという宿命上うちは元々綺麗にしていた方だと思う。

驕り高ぶるつもりはなく私よりもっと綺麗好きな人や潔癖症の人もいるから偉そうなことは言えない。けどうちの衛生管理の問題でもし今回の真菌がスバルと私に発生したとすると、これ以上私にどうしろと言うのだ?となす術がなくなった気分だった。

「できることをできる範囲で精一杯してあげる」と決めたが、これからどうなっていくかは私にも分からない。寛解すれば私以上に毎日たくさんのものを洗濯して塩素消毒や布類全捨てしたりしてる人の努力はなんなのよ、って話だし。まぁ真菌症の程度の差ってことになるのかもだけど。

結局病気って、よっぽど因果関係が明確なものは別にすれば、何をしてもしていなくても、罹る時は罹るし、罹らないものはずっと罹らないとすら思ったりする。

▼治療12日目の様子。剥がれるものは剥がれた感。

一番酷い部分もガサガサがちょっと落ち着いてきたかな。。渋イケメンだな。。

▼むっちゃんは左前足の甲が一番治りが遅い。うーっすら毛が生えてきたかな〜可愛いおててだな〜

カメラアプリの仕様で左右逆のミラーショットになっています

目に見えないものと戦うって本当心が折れそうになるね。だからこそみんな極限までがんばるんだよね。今(2020年2月現在)新型コロナウィルスに世界は連日大騒ぎだ。

それに比べたら真菌症は命に関わらないからかわいいものだ。それでもけっこうなストレスなわけで。目に見えない小さなウィルス、細菌、真菌に人間はこんなにも無力である。

だから実験的な意味も込めて、これから治療日記を続けていこうと思います。

猫たちも私も苦労して、時間とお金をかけて戦うことだからせめて誰かのお役に立てるといいなと願っています。決して楽しみながらとは言えませんが、なんとか前向きにがんばろうと思います。よろしくお願いします😊負けないぞー!🐈🌚

▼自分の治療。軟膏を塗り始め10日でこう。痕跡はあるけど私はだいぶ良くなってきました。まだ痒い箇所はあるけどね。早くジムに行きたいです‥

【おまけ】編集後記と余談

この時は本当に大変だったなぁ…。よく治ってくれました。4年経った今も再発なしです!
治療日記①ということで、その後もいくつか続きがあったのですがこれが一番読まれていました。

ちなみに私自身に移って皮膚科に行った際の最初の診断は、「乾癬」という治りにくい厄介な病気と言われたことを今でも忘れない。その時の動揺と絶望といったら。
先生、誤診でしたよ〜。皮膚科の診断って難しいんですかね。。

その後自分で調べて、クロマイー軟膏買って塗ったら順調に治った。

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