飛行機好き的プレーンズ2の感想
先日プレーンズの1を見ました。そしたらまあ面白いと……飛行機好きなのにどうして今まで見てこなかったんだろうと後悔したわけです。
で、その勢いで2を見たら山火事を消す飛行機たちの話ってことでこれもまた良かったんですがWatchaPediaの評価があのカーズ2よりも低いんですね。(車好きとしてはカーズ2は最高なんですけどね)まあ色々感想を述べれればと思います。
(以下ネタバレあります、お気をつけて)
ギアボックスって直せないの?
今作、一流レーサーだったダスティが空中消火機を目指すことで物語は始まります。
その理由は2つ。①交換・修理不可能なギアボックスが故障しトルクを最大にできなくなったから ②おじいちゃん消防士(メーデー)のミスにより空港が使用禁止になり町に新たな消防士が必要だったから
え?っとなってしまったのが①なんですよ。飛行機オタの視点にするとですね、このプレーンズ世界線(仮称)では第二次世界大戦当時の戦闘機がヒマラヤ越えをして世界一周をしたり、片田舎の空港に置いてあったコルセア(スキッパー)が数十年振りに飛んだと思えば曲芸飛行に近いことをしたりと、現実世界よりも飛行機の保存状態がいいとプレーンズ1で見せつけられているわけです。
ところがプレーンズ2になるとまだルーキーのダスティのギアボックスが修理不可能、部品も製造中止となる。でもダスティは元はただの農薬散布の飛行機、道具として酷使される飛行機でしかもまだ機齢が若い飛行機で、パーツの製造終了ってことあるか?と思ってしまうんですよ。
まあ万が一そのギアボックスだけがイタリア製とかでめちゃめちゃ壊れやすいし製造も終わっている上ににダスティ自体もアメリカの超マイナーな会社が作った飛行機ゆえに部品取りが殆どないとしても、世界的なレーサーで資金もあるのだからワンオフ(特注)で作ってもらえるのでは?って思いつつ見ていくと結局最後はワンオフで作っててなーんだとなってしまったんですね。
②はいいと思います、気落ちしたメーデーの前で消防士になる決心をするダスティのところはいいシーンでした。でもその決心は①が原因で競技が出来なくなって何か自分のできることを探していたからなのでは…
あと最後にギアボックス直ってしまうとダスティ、やっぱレースやりたい!!とか言わないのかなと心配になってしまう。”過去に何があったかは関係ない”ってセリフも予告編にあったことだし、なんだろうそのことを抱えるというか受け入れたうえで乗り越える脚本でもよかったのでは?と思ってしまいます。ブレードは乗り越えていると思うんですよね、過去を。
レスキューシーン
ダスティが見学した最初の山火事シーンはめちゃくちゃかっこよかったです。曲とカメラワークがアイアンマンに似すぎじゃないか?とは個人的には思いましたが…まあ同じディズニーの元だし。
日本版予告編のお話
トレイターを見返しましたが突破ファイルの自衛隊の救難のVTRにとても似ているような…ああいう感じのVTRとても好きなのでいいんですけれど。
全てを完全に見たわけではないと思うんですが、米国版UK版の予告を見るとあの二人のキャンピングカーにそこまで視点を当てていない気がします。ダスティのミッションはチーム全員で山火事を消してロッジの宿泊者を守るという感じ。
一方日本版でのダスティのミッションは二人のキャンピングカーを救うことのように見えます。予告の中盤で二人のキャンピングカーの情報が提供されキャンピングカー達のセリフがあり、終盤の音楽のいい感じところでキャンピングカー達がいる橋が壊れる。
別にどちらがいいという話ではないのですが、たぶん日本人はこうミクロの視点での救助の方が感動に近づくという判断だったのでしょう。確かに突破ファイルのVTRも被災者の普段を明らかにして一人だったり少数の被災者を救出に視点を当てるイメージがあります、そして残りの被災者は遠巻きのカメラワークとナレーションで無事を説明する。
また英語版やUK版のトレイラーだと救難メインではなくキャドの嫌みな感じを出したり、メーデーの登場が多い気がしました。
数少ない防災航空機の映画として
世の中の航空関係エンターテインメントの物量って、エアライン>自衛隊等の防衛>その他って感じな気がするんですよ。で、固定翼>回転翼って感じだと思います。コードブルー(国内ドラマ)は珍しくドクターヘリに視点が当たっていた例(であり成功した例)ですね。
ディッパーのセリフで「ニュースで報道される山火事なんて一部よ」的なセリフがありましたが、この映画はたくさんスポットライトが当たらない防災航空機にスポットライトを当てたい意図もあって作られたのかなと思いました。
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