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自然への入口はじめの一歩 子どもと一緒にガーデニング 第10回 目に見えない生き物たち

<東京都清瀬市、東久留米市、西東京市、新座市で配布中の地域情報誌「りあん lien」で連載中の「子どもと一緒のガーデニング」のweb版(17号)です。>

ガーデニングには自然と仲良く暮らすヒントがいっ ぱいです!自分も楽しみながら、子どもたちを自然の入口に連れて行ってみませんか?


1.目に見えない生きものたち

「目に見えない生きもの」と言っても妖精さんではないですよ。
私たちの身の周りには、私たちの目では認識できないくらいの小さな生き物が信じられないくらいの数暮らしていて、ガーデニングでも、きれいな花を育てるのに大きな役割を果たしてくれています。
子どもの命を守るために、手の除菌に追われたこの数年でしたが、微生物たちもまた命の繋がりの中にいるということを、花を育てながら子どもたちに伝えていければと思っています。

2.土をふかふかにしてくれる微生物

ホームセンターのガーデニングコーナーに行くと売っているのが、花用や野菜用の培養土です。これは、基本的には、無機物としての赤玉土などと、土をふかふかにしてくれるの腐葉土などの土壌改良剤を混ぜて、花育てにちょうどいい状態にブレンドをした土です。

ブレンドと聞いてわかるように、培養土のブレンドの中身は、使う素材も割合も商品によってまるで違います。商品によって育ちやすい培養土とそうでないものがあるのは、中身が違うからだと知ってくださいね。

この腐葉土の中にいるのが、微生物。土の中で、微生物が葉を分解する途中で色々ないい働きをしてくれて、土がふかふかになったり、花の根っこが水や養分を吸いやすくなったりして、結果的に花が良く育ち、野菜なら良い実がなったりするわけです。だから、そういう微生物も一緒に嫌ってしまうのはもったいない。色々あるんだよと子どもに伝えてくださいね。

3.土壌1gに100億

では、どのくらいの微生物が土の中にいるのでしょう?
少し前までは、土壌1gに1億と言われていましたが、今は100億もの微生物がティースプーン軽く1杯の中にいるということがわかってきました。途方もない数ですね。ただし、これは除菌をしていない良い土の中の話。

微生物は目に見えないけれど、確かにいて、いいことも悪いこともある。

まず知ってもらいたいのは、同じに見える土には、微生物がたくさんいる土といない土があるのだということ、いない土からは通常受けられる微生物による恩恵を植物たちは受けることができないということです。

では、微生物にはどんな種類がいて、どんな良いことを花にもたらしてくれているのかについては、次回以降に書きますね。

ガーデニングは、地球の土の成り立ちなど、難しいことも土簡単に易しく伝えられる機会になります。子どもと土をいじりながらお話した体験が積み重なって、子どもたちの自然への興味は育まれていきます。

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