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【浦和vs横浜FC】配置と配置を繋ぐもの【ルヴァンカップ 6節 感想】

サッカーと赤菱を愛するみなさま、こんにちは。
積み感想をせっせと消化しています、くろだです。

さて、今回はルヴァンカップのグループステージ最終節。
前回の柏戦で引き分けた事で「勝てば通過、それ以外なら・・・」という分かり易い状況となった今節ですが、久々に武田(英)がケガから復帰した事で4-1-4-1を再び目の当たりにする事になりました。
これがどの様な挙動を見せたのか、そして同じくケガからのコンディション不良が心配されていたトーマス・デンについても考えながら見ていきたいと思います。

スタメン

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【浦和】
後半0分  槙野⇆岩波
後半22分 武田(英)⇆伊藤(敦) 興梠⇆K.ユンカー
後半28分 関根⇆明本
後半38分 デン⇆阿部

【横浜FC】
後半0分  渡邊(千)⇆高木(友) 瀬古⇆手塚
後半12分 ジャーメイン⇆伊藤(翔)
後半26分 小川(慶)⇆三浦(知)
後半38分 岩武⇆前嶋

試合雑感

以前4-1-4-1を見せた時には武藤が1トップの「偽9番」としての振る舞いが相手のディフェンスラインとボランチの挙動に混乱をもたらし、後方からの飛び出しを見せた明本が見事なゴールを決めるなど、「相手の守備の基準を破壊しながら自分達の優位をもぎ取る」という挙動を見せていました。
今節は1トップに興梠が入る事でどのような動きを見せてくれるのか楽しみでしたが、早速先制点を奪う事に成功します。
興梠が少し下がりながら起点となり、それを追い越す形で小泉と関根が裏に走り込んでチャンスとし、それを見事にものにしました。

その後は、浦和はサイドバック片上げの3枚と柴戸でビルドアップ、プレスに関しては武田(英)と関根が上がる形で機を伺います。
場合によっては武田(英)が下がってライン間の出し入れに参加したりサイドに展開できそうな時には武田(英)なり宇賀神なりが右サイドに張るパターンも見せます。
その際にはどちらかがマイナスで受けられるようにハーフスペースに陣取る事が一定の約束事としてあったように思います。

ただ、飲水タイムが明けてから興梠の動きに対して横浜FCの選手がケアをする動きを見せ始め、浦和の攻め手が徐々に限定されていきます。
興梠が少し下がる事で使いたいはずのバイタルエリアを防ぐ形で陣形を組み、小泉などが興梠やその先に配球しようとするも引っかかって押し返される場面が目立つようになります。
そうすると、失い方も良くない事からトランジションで簡単にハーフラインを越えられてしまいますし、後ろに残っている柴戸だけでは制限をかける事も難しく、スピードダウンさせてからのプレスバックで刈り取る動きも難しくなります。

そうして、エリア外ながらもシュートチャンスを作られるシーンが増えたところで前半が終わりますが、この状況を変えるためには中盤の配置、もしくはサイドバックの挙動を変える必要あるのかな、と。

後半に入ると、ビルドアップの局面でインサイドハーフが下りて局面を変えに行こうという動きを見せます。守備時には汰木なども柴戸の脇に降りる形を見せながら、攻守、トランジション局面で人数のバランスを取りに行く形も見せるように。

後半11分に伊藤翔が入ってからは少しオープン気味の様相を見せますが汰木のゴラッソで浦和が突き放します。全体的な挙動としては安定感を見出す、というよりはより前へ、という意識を維持する方向のマネジメントだったのだろう、という感じですが、後半23分にユンカーと伊藤(敦)の投入でクローズに向けて安定感を増していこう、という趣き。

最終的に、ユンカーの惜しいシュートがありながらもお互いに点の動きはなく試合終了。

さいごに

4-1-4-1の再来を見せた試合でしたが、結果的に4-1-4-1を十分に成立させる為には中盤の「4」の挙動とサイドバックの挙動がどれだけ噛み合うか、という部分で調整が必要なんだな、という部分でひとつの気付きを得ることが出来たのかな、と思います。

ボランチが1人の場合、いわゆる「アンカー脇」と呼ばれるスペースが空く事になるので、初期配置そのままでは難しく、かつ押し込んだ場面でアンカーに予防的ポジショニングを任せる際にもカバーすべきエリアが広すぎるという問題が出てきます。
前半の終わりごろにジャーメイン良に抜け出されて危ない場面を迎えた所もアンカー脇で制限が効かない事からスピードに乗らせてしまった事に依るものでした。

結局の所、初期配置はどうあれ押し込んだ際に相手ディフェンスラインに対して取りたい配置はほぼ不変であることから、そこに至るまでのパスルートおよびポジションの変遷ルートをどう設計するか、という部分に課題が出てきます。
今節で言えば、武田(英)と小泉、そして宇賀神の挙動と言えたのかな、と。山中についてはインサイドワークが必要のない組み合わせだった事から、片上がりで汰木・小泉で左サイドのハーフスペース周りの挙動を、右サイドでは宇賀神・武田(英)・関根が流動的な動きを見せる事が出来れば、という所だったのかな、と思います。

ただ、言うは易し、行うは難しですし、もう少し詳細に見てどのタイミングでどう動き、パスルートの創出タイミングをどうとるか、という部分を突き詰める必要はあるのだろうな、と。

時間を作って、TACTICAListaで色々検証してみたいな、と思っていますので、強い気持ちで頑張ってみようかな、と思います。

さて、次はリーグ戦のヴィッセル神戸との試合です。
どんな試合だったのか、ボンヤリ思い出しながら、メモ書きを眺めて頑張ってみようと思います。

では。

強い気持ち。

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