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【横浜FCvs浦和】期待の選手について【ルヴァンカップ 3節 感想】

サッカーと赤菱を愛する皆様、こんにちは。
連戦シリーズが続いていますが、明日はルヴァンカップグループリーグの2周目、湘南ベルマーレ戦です。
なんとか、それまでに横浜FC戦を振り返ってみたいと思いながら間に合いそうで胸をなでおろしています。

ルヴァンカップは試合感覚の問題もありますが、リーグ戦との立ち位置の違いやレギュレーションの違いから出場選手の傾向が違ってくるのが自然な流れではありますが、今節も同様の流れとしてスタメンはリーグ戦とは違った選手が多く入る事になりました。
特筆すべきはユースを追いかけている人からの評価が非常に高かった工藤がスタメンとして岩波と肩を並べた事と、金子と阿部の復帰、左サイドにグループリーグ第1節の湘南戦にも出場していた福島がスタメンに名を連ねた事でしょう。

リーグ戦への切符を手にするにはここでしっかりとプレーが出来る事を見せる必要がありますが、どんなプレーを見せてくれたのか、今回は新戦力に特に注目して感想を書いていこうと思います。

スタメン

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【横浜FC】
後半20分 手塚⇆瀬古
後半31分 高木(友)⇆武田(英) クレーベ⇆ジャーメイン良
後半41分 杉本(竜)⇆中塩

【浦和】
後半0分  岩波⇆槙野 金子(大)⇆阿部
後半29分 汰木⇆伊藤(涼)
後半35分 興梠⇆明本
後半39分 福島(竜)⇆大久保(智)

試合雑感

両軍ともにスタートは4-4-2。
浦和は左で幅を取るのが福島、右サイドは田中(達)、汰木が左ハーフスペースに陣取り、金子と伊藤(敦)がライン間や2トップを結んだ線上に位置しながらボールを受けつつ、大きな展開も狙う形。杉本と興梠は前線でボールの収まり所として機能しつつワイドへの配球を狙いながら前線への侵入を狙います。

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宇賀神の立ち位置はもう少し右サイドバックに近い位置でしたが、分かり易さを優先して少しインサイドに寄せています。現在のレギュラーとして君臨している西のプレーとの比較としやすい挙動だったのかな、と思います。
失点シーンのきっかけとなったのも先制点のきっかけとなったのも宇賀神の所からでしたが、狙いたい形に対して半端なプレーになってしまえばピンチになりますし、状況が許して明確に狙った形を見せることが出来ればチャンスになる、という好例だったのかなと。
後半に入ってからは感触を掴んだのか効果的なパスを何回も入れるシーンが見られることが出来ましたし、リーグ戦で西のコンディションや疲労を考慮した時に有力なオプションとしての価値を示すことが出来たのではないかと思います。

左センターバックに入った工藤はボールを持ち出しながら前線への配球を狙うなど、非常に落ち着いたプレーぶりでフィジカルコンタクトに少し危うさを感じたものの、前途は明るいと思わせるに十分なプレーぶりでした。もしかすると、エリートリーグで既にプレーしていた事も大きな要因だったのかもしれないな、と。

左サイドバックの福島は強みでもある平面上の機動力と左足からのクロスでチャンスを演出していましたが、失点シーンで安易にスライディングしてかわされてしまうなどナイーブさが見られました。ワイドで活躍できるところは見せたものの、山中の様にボールポジションに応じて中盤との連携を見せるには経験を積んでいく事が大事なんだろうな、と。

彩艶はビルドアップ時に簡単に蹴っ飛ばさずによく我慢してボールを繋いでいました。キックのチャレンジと精度が良いバランスで成立している事もあり、チャレンジに対してポジティブな印象でした。ハイボールの処理にはまだ危うさはあるものの、シュートへの反応も良く、より洗練されていったら非常に面白い選手になるはず。

田中(達)は幅を取る事が基本線で、裏のスペースへの走り込み、というよりは周りの選手の駆け引きを通じてアイソレーション気味にプレー、もしくは2点目をアシストしたみたいにワイドtoワイドの様な展開の中でプレー出来れば強みを発揮する事が出来るのかもしれないなぁ、と。今節でも杉本との距離感が近いシーンが多かったが、田中(達)が下がってボールを受けに行った時のカバーという意味合いも強い距離の近さであったので、インサイドでのプレーにも磨きをかけることが出来ればリーグ戦でも出場機会が増えてくるんじゃないかな、と。現時点ではまだまだピーキーな選手という印象はぬぐえない感じでした。

最後に汰木について触れて終わりにしようと思いますが、まだまだ靄の中から抜けだす事は出来ていないのかな、という印象を今節では受けました。
福島がワイドにポジションを取った事でインサイドでプレーするシーンが増えた汰木ですが、シャドー的に下がって起点になるにせよ、前プレに対する連動にせよ、判断が遅いシーンが見えるので、状況判断が追いついてくれば持ち前のダイナミックなドリブルからのチャンスメイクも見られるのではないかな、と思っています。失点シーンのきっかけとなった宇賀神のパスミスですが、汰木がもっと判断早く降りてくればパスのターゲットになれたはずですし、プレスに行くにしても明確な動きを取る事で同サイドにいた伊藤(敦)が浮いたポジションとなってしまう現象に対しても解決できたはずです。
プレシーズンマッチではインサイド寄りからのカットインでバックドアにパスを出すシーンなんかも見られたので、脱皮の時は遠くないのだろうと期待していますが、欲を言えばモビリティの半径がもう少し小さくなれば機動力も上がってスペシャルな存在にもなれる素材だと思っているので、進化して跳ねて欲しいなと思ったりもしています。

そんなわけで、各選手とも素晴らしいものを持っているのは間違いないのですが、基本的な志向に対して最低限の仕事であったり、判断の質が高まって来ないとリーグ戦での出場は見えないと思うので頑張って欲しいな、と。
そして願わくばエリートリーグがあるとはいえ、ルヴァンカップを勝ち進み、若手含めた当落線上の選手たちが良い経験を積むことが出来れば来季の浦和レッズはもっと強くなるのではないかと思います。
昨年は新型コロナの影響で突然の終戦、という形になってしまいましたが願わくば、このまま何事も無い事を祈ります。

次回は大分戦の振り返りをしてみようと思いますが、やっと追いついてきた・・・強い気持ち。


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